マイカーローンの引落日に口座残高が足りなかったときは、気づいた日のうちに返済先へ連絡し、不足分を入れるのが基本です。銀行のローンでは、返済用口座に入金すれば自動で引き落とされる例がある一方、クレジット会社では引落日の翌日以降に再引落しをせず、振込を求める例もあります。どちらになるかは契約先ごとに違うため、まず案内状・SMS・会員ページで指示を確認してください。
遅延損害金は、契約上の返済日の翌日以降の日数に応じて付くのが一般的です。信用情報については「1日でも遅れたらブラックリスト入り」という仕組みはありません。ただし、約束の日に入金がなかった事実は「入金状況」に記録されることがあり、返済日から61日以上または3か月以上の遅れになると「異動」として登録されます(CICの基準)。短期間で解消すれば、異動を避けられる可能性は十分あります。
目次
口座振替で返済している場合、返済日に残高が請求額に届かなければ、その月の引落しは成立しません。少し足りないだけでも、一部だけ引き落とすかどうかは契約先と金融機関の扱いによります。まず確認したいのは、再引落しがあるのか、振込が必要なのかという点です。
池田泉州銀行のマイカーローンのFAQでは、返済用普通預金口座に返済金額相当を入金すれば返済として引き落とすとしています。ただし、返済日の翌日以降の引落しになった場合は、返済金額に加えて遅延損害金がかかると書かれています。京都銀行のFAQも、残高不足で引き落とせなかったときは速やかに不足額を返済用口座へ入金するよう案内し、約定返済日(休日の場合は翌営業日)に間に合わなかった場合は、延滞日数分の遅延損害金も合わせて引き落とすとしています。
入金した時刻によって引落日が変わる例もあります。みずほ銀行の住宅ローンのFAQでは、営業日の18時までの入金は当日、18時以降や非営業日の入金は翌営業日に自動で返済されると案内しています。商品は住宅ローンですが、銀行側の処理時刻があることを知っておくと、1日の差で負担が増えるのを避けやすくなります。
セゾンカードの案内では、引き落とし日の翌日以降に再度の引き落としは行わないとし、銀行振込などでの支払い方法を示しています。三菱UFJニコスも、支払いが間に合わなかったときは、送付する案内状やSMSの内容に従って振り込むか引落口座に用意するよう求め、遅延損害金のほかに事務手数料を請求すると説明しています。いずれもクレジットカードの例ですが、販売店経由で組んだ信販会社のオートローンでも、引落口座への再入金で済むとは限りません。
ここで紹介したのは一例です。同じ銀行でも商品によって扱いが違うことがあるため、自分の契約先の公式FAQ・案内状・電話窓口で、再引落しの日、振込先、振込手数料の負担を確かめてください。
表:引落不能に気づいてからの行動と確認先
| 時点 | やること | 確認・注意点 |
|---|---|---|
| 当日 | 不足額を返済用口座に入れる、または返済先に連絡する | 銀行は当日中の入金で自動引落しされる例がある。処理の締め時刻を確認 |
| 翌日〜数日 | 案内状・SMSの指示に従って振込または口座に用意する | 再引落しがない契約では振込が必要。振込名義は契約者本人に |
| 1週間前後 | 入金が反映されたか、遅延損害金の額を確認する | 次回の引落しと重なると請求額が増える。翌月分の残高も準備 |
| 翌月以降 | 払えない見込みなら、早めに返済先へ相談する | 返済日から61日以上または3か月以上の遅れは、CICで「異動」に該当 |
出典:池田泉州銀行・京都銀行・みずほ銀行の各FAQ、セゾンカード・三菱UFJニコスの支払い案内、CIC「信用情報開示報告書」表示項目の説明(2026年10月15日確認)
アプリや通帳で、引落しが本当に不成立だったか、いくら足りなかったかを確認します。銀行のローンで口座への入金で足りる契約なら、すぐに不足額を入金します。給与日前などで当日中に用意できない場合は、いつなら入金できるかを返済先に伝えておくと、督促の行き違いを減らせます。連絡せずに放置しないことが、その後の負担を小さくする一番の手段です。
再引落しがない契約では、案内状やSMSで振込先や期限が示されます。振込手数料の負担も確認が必要で、三菱UFJニコスは利用者負担と案内しています。家族に立て替えてもらう場合も、振込名義をどうするかは返済先の指示に従ってください。
入金後は、会員ページや取引明細で返済済みになっているかを確かめます。遅延損害金や事務手数料が別に請求されることもあるため、合計額を把握し、翌月の引落日までに口座残高を準備します。三井住友銀行のように、引落しの前営業日に引落金額を知らせ、引落しができなかったときは再引落日などを通知するサービスを用意している銀行もあります。対象になる明細は銀行が定めていて、同行もカードローン等の一部明細は対象外としているため、自分のローンが対象かを確認したうえで設定すると再発防止に役立ちます。
民法412条1項は、確定した期限がある債務は期限が来た時から遅滞の責任を負うと定めています。ローンの返済日はこの確定期限にあたるため、返済日を過ぎると遅延損害金の対象になります。銀行FAQでも「返済日の翌日以降に引落しとなった場合」に遅延損害金がかかるという書き方です。
利率は契約で決まります。民法419条は、金銭債務の不履行による損害賠償は法定利率によるとしつつ、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によると定めています。上限は利息制限法で決まっていて、第4条は第1条の利率の1.46倍を、営業的金銭消費貸借(債権者が業として行う貸付け)については第7条で年20%を超える部分を無効としています。上限や計算の詳しい仕組みは、契約書の「遅延損害金」の条項とあわせて確認してください。なお、みずほ銀行の住宅ローンのFAQのように、遅れた日数分を「利息」として引き落とすと案内している例もあり、名称や計算の対象は契約ごとに異なります。
表:1回分の返済が遅れたときの遅延損害金の試算
| 遅れた日数 | 計算式 | 遅延損害金(試算) |
|---|---|---|
| 3日 | 30,000円×14.6%×3÷365 | 36円 |
| 7日 | 30,000円×14.6%×7÷365 | 84円 |
| 30日 | 30,000円×14.6%×30÷365 | 360円 |
※筆者試算。前提:遅れた約定返済額30,000円の全額を対象とし、年率14.6%、1年365日の日割り。実際の対象額(元金部分のみか等)、利率、日数の数え方は契約により異なります。
1回分の遅れであれば、遅延損害金そのものは大きな額にならないことが多いと分かります。注意したいのは、遅れが長引いて期限の利益を失い、残高全体の一括返済を求められた場合です。同じ年14.6%でも残高200万円が対象になれば、30日で200万円×14.6%×30÷365=24,000円(試算)となり、負担の桁が変わります。遅れを長引かせないことが、金額面でも最も効きます。
CICはFAQで、ブラックリストという名称のリストはなく、支払いが遅れた場合はその客観的な取引事実が登録されると説明しています。また、遅れた事実が登録されているとクレジットを利用できないのかという問いには、クレジット会社等が信用情報も参考にしながら独自の基準で総合的に判断するため、個別の可否はCICでは答えられないとしています。1日遅れたら一律にローンが組めなくなる、という理解は正確ではありません。
CICの開示報告書の「入金状況」には、24か月分の入金の状況が記号で表示されます。一番左が最新です。
表:CIC開示報告書「入金状況」の主な記号
| 記号 | CICの説明 | 引落不能との関係 |
|---|---|---|
| $ | 請求どおり(もしくは請求額以上)の入金があった | 通常どおり支払えた月 |
| P | 請求額の一部が入金された | 一部しか払えなかった月 |
| R | お客さま以外から入金があった | 本人以外の入金があった月 |
| A | お客さまの事情でお約束の日に入金がなかった(未入金) | 残高不足で引き落とせなかった月に付きうる |
| B | お客さまの事情とは無関係の理由で入金がなかった | 本人以外の事情による未入金 |
| C | 入金されていないが、その原因がわからない | 原因不明の未入金 |
出典:CIC「開示報告書の≪入金状況≫に表示される$やAなどの記号は何ですか?」(2026年10月15日確認)。「引落不能との関係」の列は筆者による整理です。
残高不足は「お客さまの事情」による未入金にあたるため、数日後に払っても「A」が残ることがあります。どの記号になるかは登録元の会社が報告する内容によるので、実際に付いたかどうかは開示で確認するのが確実です。記録のタイミングについてCICは、クレジットカード等は原則月1回で締め日により一律ではなく、ローンやキャッシング等は内容に変更があった日の翌日までに登録・更新されるとしています。
CICの表示項目の説明では、返済状況の「異動」は、返済日より61日以上または3ヵ月以上の支払遅延(延滞)があるもの、またはあったものなどを指します。異動の記録は、延滞が解消した後も保有期限まで残り、クレジット情報の保有期間は契約期間中および契約終了後5年間です。入金状況の記号が24か月分の表示であるのに対し、異動はより長く影響が残る点で重みが違います。
ほかの機関では基準の書き方が異なります。JICCの開示書の説明では、貸金業者からの借入情報などが主に登録される「ファイルD」の「延滞」は入金予定日から3か月以上何ら入金がない情報、クレジットや金融機関等の契約が主に登録される「ファイルM」の遅延は約定返済日から61日以上または3か月以上の遅延とされています。銀行などが加盟する全国銀行個人信用情報センターには、返済状況(入金の有無、延滞等の事実を含む)の履歴が、契約期間中および契約終了日から5年を超えない期間登録されます。
銀行のマイカーローンなら全国銀行個人信用情報センター、信販会社のオートローンならCICやJICCというように、登録先は貸し手や保証会社の加盟状況によって変わります。銀行ローンに保証会社が付いている場合、保証会社との保証契約がCICに登録されることもあります。3つの機関は延滞情報などをCRINというネットワークで交流しています。契約書の個人信用情報の取扱いに関する条項を見れば、登録先を確認できます。
一時的な残高不足ではなく、来月以降も返済が難しい見込みなら、まず契約先に返済方法を相談してください。返済先と話し合わずに次の引落日を迎えると、遅れが重なって61日・3か月の基準に近づきます。
契約先との話し合いがうまく進まない場合は、金融庁の金融サービス利用者相談室に電話で相談できます(0570-016811、平日10時〜17時)。相談室は個別トラブルについて他機関の紹介や論点の整理などの助言をしますが、あっせん・仲介・調停は行わないと明記しています。返済を交渉してくれる窓口ではないことを理解したうえで、何をどこに相談すべきか整理する場として使うとよいでしょう。
返済のために別のローンやキャッシングで穴埋めするのは避けてください。延滞中の新規申込みは勧めません。借入が増えれば、翌月以降の返済がさらに苦しくなります。
延滞を解消し、毎月の返済額が家計に合っていないと感じたら、借り換えや返済条件の見直しを比較する段階です。CrowdLoanは、複数の金融機関の提案を比較できるサービスです。延滞中の新規申込みはおすすめしません。審査の通過や金利を保証するものではなく、本審査の結果や条件には個人差があります。
京都銀行やみずほ銀行のFAQのように、返済日が休日の場合は翌営業日を約定返済日として扱う例があります。ただし、休日の扱いは契約で決まるため、返済予定表や契約書で確認してください。前営業日までに残高を用意しておけば迷いません。
CICの入金状況には、「お客さま以外から入金があった」ことを示す「R」という記号があります。本人以外の入金が認められるか、振込名義をどうするかは返済先によって異なるため、事前に指示を確認してください。
CICの入金状況は最新から24か月分が表示されるため、「A」の付いた月はその範囲にある間は表示されます。異動に当たらない短期の遅れであれば、その後の支払いが「$」で積み重なっていくことになります。異動の記録は延滞解消後も保有期限まで残る点が異なります。
CICはインターネットと郵送で開示を受け付けています。インターネットは手数料500円、毎日8時〜21時45分で、スマートフォン、CICに登録されている電話番号、署名用電子証明書が有効なマイナンバーカードが必要です。郵送は1,500円で、申込みから1週間〜10日ほどで報告書が届きます。JICCや全国銀行個人信用情報センターもそれぞれ本人開示を受け付けています。
CICによると、公共料金を銀行口座からの引き落としで直接支払っている場合はクレジット契約ではないため登録されません。クレジットカードで支払っている場合は、クレジット契約の延滞として登録されます。
調査日:2026年10月15日
「どの銀行が融資をしてくれるか分からない」をクラウドローンが解決
クラウドローン(https://crowdloan.jp/)は、個人が銀行から低金利でマイカーローン、教育ローンなどの融資を受けられる国内唯一のプラットフォームです。
融資の目的や時期、金額などをクラウドローンに登録すると、各銀行が融資可能な金額や金利のプランの直接提案してくれます。時間と労力をかけずに複数の銀行からより条件のよい融資を見つけることができます。
詳しくはこちら
クラウドローンとは
“借りたい”を登録して
お得な提案を待つだけ
融資をしたい銀行から、直接プラン提案を受けることで、
資金を必要としている一人でも多くの人に、融資の機会を提供します。