2027年度入試(令和9年度大学入学者選抜)では、共通テストの検定料に加えて、国公立・私立の個別の検定料、遠方の会場へ行く交通費や宿泊費がかかります。併願を増やすほど、出願期間の1月から2月に支払いが集中します。
この記事では、大学入試センターや文部科学省令、各大学の2027年度要項で公表されている金額を整理します。後半では、地方から東京の大学を受ける場合の費用を仮定の例で試算しました。
目次
大学入試センターの令和9年度試験の案内では、本試験は2027年1月16日(土)・17日(日)、追・再試験は1月23日(土)・24日(日)です。
出願は共通テスト出願サイトで行い、出願内容の登録は2026年9月15日10時から10月2日17時まで、検定料等の支払いは10月2日23時59分まででした。2026年10月8日時点で出願期間は終わっています。これから出願することはできません。
出願済みの人は、10月9日10時から10月16日17時までマイページで出願内容を確認・訂正できます。受験票は12月4日10時からマイページで取得し、紙に印刷して持参します。
| 区分 | 成績の閲覧を希望する | 希望しない |
|---|---|---|
| 3教科以上を受験 | 18,300円 | 18,000円 |
| 2教科以下を受験 | 12,300円 | 12,000円 |
表の差額300円は成績閲覧手数料です。閲覧は2027年4月1日から4月30日まで、マイページで行います。支払いの際は、方法を問わず一律188円の手数料が別にかかります。なお、地理歴史と公民は合わせて1教科の扱いです。
出願が受理された後は、受験しなくても検定料は返還されません。ただし、確認・訂正期間に「3教科以上」から「2教科以下」へ変えた場合などは差額が返還されます。コンビニやPay-easyで払った場合は銀行振込での返還となり、振込手数料143円が差し引かれます。
国立大学の検定料は「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」で標準額が決まっています。大学の学部は標準額17,000円、夜間に授業を行う学部は10,000円です。
共通テストの成績などで第1段階選抜を行う大学では、第1段階4,000円、第2段階13,000円が標準額です。合計すると17,000円になります。第1段階で不合格になった場合の13,000円の扱いは、各大学の募集要項で確かめてください。
実際の金額は各国立大学法人が定めます。省令では、特別の事情があれば標準額の1.2倍まで上乗せできるとされています。たとえば東京大学の案内では、令和9年度の前期日程の出願期間は2027年1月25日から2月3日で、募集要項は11月中旬の公表予定です。金額は各大学の募集要項で確かめてください。
私立大学の検定料は大学ごとに決まり、併願割引の仕組みも異なります。2026年10月8日時点で2027年度要項を公表している2校の例を挙げます。
桜美林大学の2027年度学生募集要項では、一般選抜は併願数にかかわらず同一の試験日で一律35,000円です。共通テスト利用選抜は3学群まで16,000円で、4学群目からは1学群ごとに10,000円が加わります。冊子は2026年8月1日現在の情報で、変更の可能性があると記載されています。
拓殖大学の2027年度入学試験要項では、一般選抜は複数の試験区分に出願しても35,000円の定額です。共通テスト利用選抜も1試験区分ごとに10,000円の定額です。ただし、定額は一度にまとめて出願登録した場合に限られます。
このように、同じ35,000円でも「1試験日ごと」なのか「何区分でも定額」なのかで総額が変わります。まだ2027年度要項を出していない大学は、前年度の金額を目安にとどめ、公表後に確認し直してください。
ここからは仮定です。地方在住の受験生が、東京の国立大学1校(前期日程)と、私立の拓殖大学・桜美林大学を受けるとします。私立は一般選抜を1回ずつ、共通テスト利用も1区分ずつ出願します。
国立大学の検定料は標準額の17,000円と仮定し、私立2校は2027年度要項の金額を使いました。交通費と宿泊費は、往復運賃を1回25,000円、ホテルを1泊12,000円、現地での移動と食事を1日3,000円と仮定します。上京は2回で、1回目は私立2校の試験で前泊を含めて3泊4日、2回目は国立大学の試験で2泊3日とします。
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 共通テスト(3教科以上・閲覧希望) | 18,300円+手数料188円 | 18,488円 |
| 国立大学(標準額と仮定) | 17,000円 | 17,000円 |
| 拓殖大学(一般+共通テスト利用) | 35,000円+10,000円 | 45,000円 |
| 桜美林大学(一般1試験日+共通テスト利用) | 35,000円+16,000円 | 51,000円 |
| 往復交通費(仮定) | 25,000円×2回 | 50,000円 |
| 宿泊費(仮定) | 12,000円×5泊 | 60,000円 |
| 現地の移動・食事(仮定) | 3,000円×7日 | 21,000円 |
| 合計 | 262,488円 |
検定料等の小計は131,488円、交通費・宿泊費等の小計は131,000円です。私立大学の検定料の支払手数料は含めていません。保護者が同行すれば、交通費と宿泊費はその分増えます。
費用を抑える方法もあります。共通テスト利用選抜は大学での試験がないため、交通費や宿泊費がかかりません。拓殖大学の全学部統一全国選抜(2月1日)は、札幌・仙台・新潟・名古屋・福岡など全国17試験場から選べます。地方会場がある方式を選べば、上京の回数を減らせることがあります。
災害で被災した受験生を対象に、検定料を免除する大学があります。明治学院大学は、2027年度入学試験のすべての入試制度で被災者の検定料を全額免除し、納入済みの場合は返金します。対象は、災害救助法の適用地域での災害で家計支持者が亡くなった場合や、住む家屋が半壊以上となり罹災証明書の対象となった場合です。返金の申請は2027年3月26日必着です。
山形大学も、令和9年度の学部入試で被災者の検定料を免除します。対象には、学資負担者が自然災害等で失職し、出願時まで無職が続いている場合も含まれます。申請期限は出願期間より前で、一般選抜は2027年1月13日必着です。
対象地域や要件は大学ごとに違います。志望校の入試サイトで「検定料免除」の案内を探し、出願前に問い合わせてください。東京都には、要件を満たす世帯に受験料などを貸し付ける東京都の受験生チャレンジ支援貸付もあります。
免除や貸付を使っても足りないときは、教育ローンも選択肢です。日本政策金融公庫の国の教育ローンは、お使いみちに受験料、受験時の交通費・宿泊費が含まれています。今後1年間に必要な費用が対象で、上限はお子さま1人につき350万円(自宅外通学などは450万円)です。
金利は年4.05%(固定、令和8年7月1日現在)で、ひとり親家庭や世帯年収200万円以内の方などは0.4%低くなります。金利は金融情勢で変わる場合があり、審査もあります。公庫は必要時期の2〜3か月前の申込みを勧めているので、2月の受験費用なら年内の相談が目安です。詳しくは国の教育ローンの記事で解説しています。
この例の受験費用は約26万円で、入学金や授業料に比べれば少額です。入学金まで含めて借りるなら、公庫と銀行・信用金庫の教育ローンで、金利、保証料、在学中の元金据置の有無を比べるとよいでしょう。
銀行や信用金庫の教育ローンをまとめて比べたい場合は、クラウドローンも選択肢になります。希望額などを登録すると、複数の金融機関から借入条件の提案を受け取れるサービスです。融資には各金融機関の審査があり、提案どおりに借りられるとは限りません。
「どの銀行が融資をしてくれるか分からない」をクラウドローンが解決
クラウドローン(https://crowdloan.jp/)は、個人が銀行から低金利でマイカーローン、教育ローンなどの融資を受けられる国内唯一のプラットフォームです。
融資の目的や時期、金額などをクラウドローンに登録すると、各銀行が融資可能な金額や金利のプランの直接提案してくれます。時間と労力をかけずに複数の銀行からより条件のよい融資を見つけることができます。
詳しくはこちら
クラウドローンとは
“借りたい”を登録して
お得な提案を待つだけ
融資をしたい銀行から、直接プラン提案を受けることで、
資金を必要としている一人でも多くの人に、融資の機会を提供します。