資格講座や専門講座を受けるときに教育訓練給付金を使う予定でも、「給付金で受講料を払える」と考えるのは危険です。給付金は受講料を払う前にはもらえないからです。この記事では、給付金を受け取る時期、受講料の準備方法の比べ方、ローンを使う場合の確認点を、計算例を使って説明します。
目次
厚生労働省の案内によると、一般教育訓練給付金は、講座を修了した後に、教育訓練経費の20%(上限10万円)が支給されます(厚生労働省「教育訓練給付制度」)。給付金は受講料の前払いではありません。受講料は、まず自分で用意して支払う必要があります。
支給額の目安は「対象経費×20%」で計算し、10万円を超えた場合は10万円にします。対象経費が50万円のとき、ちょうど20%が10万円になります。50万円を超えると、経費が増えても支給額は10万円のまま変わりません。
| 対象経費(仮定) | 20%の金額 | 支給額の目安 | 自己負担の目安 |
|---|---|---|---|
| 10万円 | 2万円 | 2万円 | 8万円 |
| 30万円 | 6万円 | 6万円 | 24万円 |
| 50万円 | 10万円 | 10万円 | 40万円 |
| 60万円 | 12万円 | 10万円(上限) | 50万円 |
| 80万円 | 16万円 | 10万円(上限) | 70万円 |
表の「自己負担の目安」は「対象経費−支給額」で計算した、給付をすべて受け取れた場合の金額です。どの経費が対象になるかは講座や個人の状況によって異なるため、実際に支払う総額とは一致しないことがあります。
特定一般教育訓練と専門実践教育訓練は、一般教育訓練と要件や支給の時期が違います。受けたい講座がどの区分にあたるかを確認し、その区分の条件を公式情報で確かめてください。
資金計画で大事なのは、「お金が出ていく時期」と「お金が戻ってくる時期」のずれです。一般教育訓練の場合、大まかな流れは次のとおりです。
| 段階 | お金の動き | 確認すること |
|---|---|---|
| 申込み・受講料の支払い | 受講料を自分で支払う | 支払期限、支払いに使う資金 |
| 受講中 | 給付はまだない | ローンを使う場合は返済が始まっていないか |
| 修了 | 給付はまだない | 申請に必要な書類がそろうか |
| 申請・支給 | 給付金を受け取る | 申請期限、申請先 |
受講料を支払ってから給付金を受け取るまで、立て替えた状態がしばらく続きます。ローンを使う場合は、その間も返済が続く前提で計画を立ててください。
この3点は、次の順番で確認すると抜け漏れを防げます。
申請の手続きと必要書類は、厚生労働省の案内ページで確認できます(厚生労働省「教育訓練給付金の申請手続」)。修了後に必要になる書類もあるので、受講を始める前に一度読んでおくと準備を進めやすくなります。
受講料の準備方法は、どれだけ借りるかで3つに分けられます。給付を受け取れなかったときの影響も比べてください。
| 準備方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 手元資金で全額払う | 返済や審査がない | 生活費や急な出費に使えるお金が減る |
| 一部を借りる | 手元資金を残しつつ借入額を抑えられる | 給付金を受け取るまでの返済を家計から出す必要がある |
| 全額を借りる | 手元資金をすぐに使わずに済む | 給付を受け取れなかったときの返済負担が最も大きい |
手元の資金で受講料を払えない場合、ローンを検討する人もいます。ただし、銀行の教育ローンが社会人本人の学び直しや民間の講座を対象にしているかどうかは、金融機関や商品によって違います。「教育ローン」という名前だけで判断せず、資金使途の条件を商品ごとに確認してください。
また、保証会社の審査を通過しても、金融機関の本審査の結果によっては融資を受けられないことがあります。講座の申込期限や受講料の支払期限が迫っている場合は、借りられなかったときにどうするかも決めておきましょう。
以下はすべて仮定の数値です。利息や手数料は商品によって異なるため含めず、元金だけで単純計算しています。
給付を受け取れなかった場合は、元金25万円をすべて返す必要があります。毎月1万円なら、元金だけで25万円÷1万円=25か月分です。給付金8万円を繰り上げ返済に充てられれば、17万円÷1万円=17か月分になります。この差は給付を受け取れた場合にだけ生まれます。まず25か月分の返済を続けられるかを確認し、続けられない場合は借入額を減らすことを考えましょう。
給付金は「受け取れたら負担が軽くなるもの」と考え、給付がなくても返済できる額に借入を抑えると、計画が崩れにくくなります。
一般教育訓練給付金は修了後に支給されるため、受講料はまず自分で支払う必要があります。支給額の目安は対象経費の20%で、上限は10万円です。対象講座、本人の要件、申請期限を確認してから、支払い方法を決めましょう。借入を考える場合は、給付がなくても返済を続けられる額に抑えることが大切です。CrowdLoanでローンの情報を確認しながら、無理のない借入額を考えてみてください。
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