2024年08月15日
地球温暖化をはじめとする環境問題の解決に向け、様々な試みが続けられる中、近年では世界各国でEVの導入が進んでいます。
EVは走行中に二酸化炭素を排出しないメリットがあるだけでなく、人間のドライバーに運転を依存しない「自動運転」の技術とも相性が良く、すでに一部地域における自動運転を実現させているEVもあります。
自動運転・EVの普及が進むと、これまでは実現が難しかった新しいサービスのスタートにつながる一方、人々は自動車に対して新しい要求を突き付けるものと予想されます。
この記事では、そんな自動運転・EVが描く未来について、自動車の新しいニーズに触れつつ解説します。
目次
日本では、過去に自動運転の実証実験が行われており、すでにあらかじめ決められたルート内を特定の条件下で運転できる自治体も登場しています。
その一方で、完全運転自動化の実用化には、まだ多くの課題がある状況です。
そもそも、自動車の自動運転とは、人間(ドライバー)が行っている認知・判断・アクセルやブレーキなどの運転操作を、機械やシステムが代替するものです。
一口に自動運転といっても、いきなり人間と同等の運転操作・判断をシステム側で行うのは難しいため、自動運転技術は5つのレベルに分けて考えられています。
レベル1 | ●運転支援ができるレベル ●自動ブレーキ・ACCといった、車の前後左右の車両制御をサポートする |
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レベル2 | ●レベル1の機能を組み合わせ、特定の条件で自動運転できるレベル ●車線を維持しつつ前の車に付いて走るなど、高速道路での自動運転・駐車支援といった機能が該当する |
レベル3 | ●特定条件下でなら、システム主体で運転を自動化できるレベル ●基本的に運転はシステム側で引き継ぐが、ドライバーは何かあれば適切に対応できる状態を維持しなければならない |
レベル4 | ●特定条件下でなら、システム側が運転を全面的に行うレベル ●地域やルートなどを限定した上で、無人で自動運転を行うイメージ |
レベル5 | ●車の運転を100%システムに任せられるレベル ●状況を問わず、完全自動運転が可能な状態 |
レベル5の実現にあたっては、技術面だけでなく、道路インフラ・法改正・通信速度向上など諸々の課題が存在しています。
しかし、実現すれば自動車社会の在り方が大きく変わることは疑いなく、やがて「無免許者が一人で自家用車に乗って移動できる」未来が到来するかもしれません。
自動運転技術が進化すると、人間による交通違反・不注意による交通事故が減少したり、事故を未然に防いだりする確率が高まるものと期待されています。
仮に、特定の地域で走るすべての車が「自動運転レベル4」となった場合、運転者は基本的にハンドルを握ることがないため、少なくともドライバー側の違反は発生しません。
次に期待されるのが、最適なルートを探しつつ一定の速度で運転することによる、交通渋滞の改善です。
例えば、高速道路の上り坂・トンネルの出入口付近は加減速をする車が多い傾向にありますが、自動運転が普及すれば、あらゆるシチュエーションで一定速度での走行が可能になるでしょう。
バスなどの公共交通機関の運転手が少なくなる中、自動運転で走れる車両が増えると、高齢者の方・障がい者の方など、車を運転できない人でも移動できる範囲が広がります。
加えて、所定のルートを一定の運転スピードで走るよう車両を制御できるため、バスのように一定の路線をたくさんの自動運転車が走ることになったとしても、環境への影響は少なく抑えられます。
その他、自動運転が可能な車が普及するプロセスにおいて、車両の監視・管理サービスといった新たなビジネスモデルが登場することも考えられます。
自動運転車と同様、次世代の自動車として注目を集めているEVの普及メリットは、非常に大きいものと考えられます。
しかし、ガソリン車に代わる存在となるためには、諸々の課題を乗り越える必要があると考えられています。
世界各国を見渡してみると、EVの販売台数(普及度)は国によって差があります。
北欧のように高い普及率となっている国もあれば、数%にとどまっている国もあり、EV普及に関しては一枚岩とはいえない状況です。
EV市場に関しては中国が世界を席巻している状況で、日本はヨーロッパ・アメリカにも大きく差を付けられている状況です。
しかし、日本でEVが普及しないのは、日本独特の事情もあると考えられています。
EVが走るためには電気が必要で、その電気を生むためには何らかの方法で発電しなければなりません。
日本の場合、化石燃料による火力発電で電力を賄っている一面があり、EV普及が二酸化炭素削減につながるとは限らないという意見も聞かれます。
また、日本で販売されているEVは、総じてガソリン車に比べて価格が高い傾向にあります。
走行距離もガソリン車より短い車が多く、充電時間は急速充電でも30分程度かかるため、ガソリン車と同等の運用は難しいと考えられているのです。
しかし近年では、日本政府も急速充電器など充電インフラ整備を充実させる方向で考えており、2030年までに急速充電器3万基を含む15万基を設置する目標を掲げています。
CEV補助金など、EV購入者が恩恵を受けられる補助金もあるため、将来的には日本でも徐々にEVのシェアが高まることが期待されます。
世界各国では、EVの普及に向けた動きが進められており、日本もまたその波に乗ろうとしています。
その背景にはSDGs・脱炭素社会の実現といった課題があり、特に「車が排出する二酸化炭素の排出量削減」に注目が集まっています。
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスは、大気汚染だけでなく、海面上昇・干ばつ・洪水といった地球規模の気候変動を引き起こす一因になるものと考えられています。
もちろん、気候変動の原因は自動車だけにとどまりませんが、現在地球で走っているガソリン車がEVに代替されれば、その分だけ温室効果ガスの排気量も減ることが期待されます。
スマートグリッドとEVを連携することによって、有事の際はEVから自宅に電力を供給することもできるようになります。
太陽光発電など再生可能エネルギーへのシフトが進み、日本の問題である「化石燃料による発電」の問題が解決すれば、よりEVの存在は身近なものになるはずです。
なお、走行面でもEVはガソリン車にないメリットを持っており、走行音・振動が少なく加速もスムーズという特徴があります。
特に、ロングドライブなどが多い人にとって、振動の少なさは疲れにくさにつながり、遠方への旅行や出張などに出かけても身体の疲労を蓄積しにくくなるでしょう。
自動運転に関する技術は、システムから車の操作を制御する技術のため、モーターを制御して走らせるEVとの相性が良いと考えられています。
以下、EVが自動運転に適していると考えられる、主な理由について解説します。
EVは、電動モーターで走る仕組みとなっており、モーターは電流が流れていれば作動します。
吸気・圧縮・燃焼・排気といった行程を必要とするガソリン車の内燃機関に比べると、比較的構造がシンプルなため、システム間のやり取りにおける反応も早いものと考えられています。
周囲の状況把握と走行・停止の指示が、ガソリン車よりもスムーズになるものと期待されており、迅速な判断・制御が求められる自動運転に適しているという意見が聞かれます。
自動運転においては、これまで主に人間のドライバーに依存していたルート選定が、さらに効率化されるものと推察されます。
道路状況を踏まえた最適なルートを走ることで、電費(EVのエネルギー消費量)を効率化することにもつながります。
加えて、ドライバーによる無駄な操作も少なくなることが予想されるため、車に乗っている人のストレス軽減も期待できるでしょう。
自動運転とEVは、これからの自動車業界をけん引する重要なトピックであり、それらに付随する新しいサービスの登場も期待されています。
以下、日本においても新しい交通手段・交通サービスの在り方となるであろう「MaaS」や、EVの更なる進化について解説します。
MaaS(Mobility as a Service)とは、日本語に直訳すると“サービスとしての移動”となり、意味合いを一言でまとめると「様々な交通手段を組み合わせた最適な移動を提供」するサービスを指します。
公共交通機関の枠組みにとらわれず、必要に応じてライドシェア・カーシェアなども含めつつ、自家用車以外のすべての交通手段を1つのサービスとしてとらえ、よりスムーズな移動を実現するというものです。
車を持たない人が何らかの交通手段で移動する場合、利用者が目的地までの経路を検索した後、バスや電車、飛行機など複数の交通サービスを必要に応じて使い分けながら目的地へ向かいます。
その際、各サービスには個別に料金を支払わなければならず、手続きも基本的に別々に行います。
これに対してMaaSの場合、例えばアプリひとつで目的地までの交通手段予約、飲食店・ホテルの料金支払い、病院等の予約といった幅広いニーズを満たすことができます。
実際に日本で導入が進めば、交通サービスの利便性向上・交通渋滞緩和のほか、地域活性化につながる可能性もあります。
EVは、自家用車向けのモデルだけでなく、近い将来は公共交通機関としても本格的に運用が進むものと考えられます。
自治体の中には、すでに自動運転バスを市街地で定期運行させているところも見られ、将来的に完全無人走行が可能となった状況を想定し、車内のコミュニケーション活性化を目的とした「AI車掌」が導入されている車両もあります。
また、電気で動き、電力をバッテリーに貯めておけるEVは、オフィススペースとしても優秀です。
給油しなければ燃料が減り続けるガソリン車と違い、充電ポートと接続していればエアコンをONにしたままPCなどの端末を使い続けられるため、EVの車内はリモートワークに最適な環境となるでしょう。
将来的には、自動運転中の車内空間の活用が、車両開発においてより重要性を増すものと推察されます。
多様な可能性にあふれているEVは、将来的に日本でも一定のシェアを獲得する可能性があります。
EV購入に際しては、補助金や税制優遇などの恩恵が受けられるため、できるだけ早いうちに購入した方が購入費用を安く抑えられるでしょう。
価格重視で選ぶのであれば、軽タイプのEVに乗る選択肢もありますが、それでもガソリン車に比べると本体価格は高い傾向にあります。
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自動運転は、すでに一定の条件下で実現しているケースが多く見られ、今後も同様の事例は増えていくものと予想されます。
自動運転の実証実験に用いられている車両ではEVが目立ち、走行性能以外の面でも進化を続けています。
近い将来、レベル4以上の自動運転機能を搭載した、自家用EVが登場する可能性も十分考えられます。
MaaSのような新しいサービスとの親和性も含め、これからの自動運転・EVの進化は、私たちのクルマ選びにも様々な影響を及ぼすものと考えられます。
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