2024年06月27日
ドローン技術の進化は目覚ましく、産業や工業、福祉などさまざまな分野での活躍が期待されています。2022年12月にはドローンの国家資格が追加され、また、2025年12月をもってドローンの民間資格の一部の効力が終了することが発表されました。このため、ドローンの操縦技術を身に着けて、その活用を考えている人も増えています。実際のドローンの国家資格について、取得までに必要なスキルや費用について解説します。
※ご紹介する内容は2024年6月時点での情報になります。
目次
ドローンは「無人航空機」や「無人飛行ロボット」とも呼ばれ、人が乗れない航空機で、機体から離れた場所で遠隔操作や自動操縦ができるものです。
2022年からは重量100g以上の機体が「無人航空機」として扱われるようになりました。100g未満の小型タイプであれば、操縦飛行ができてもドローンとは呼ばれません。
ドローンといっても、マルチコプター型、飛行機型、ヘリコプター型などさまざまな種類があります。産業用や商業用から軍事用、趣味で使用されるドローンまで、幅広い分野で活用されています。
2022年12月に「無人航空機操縦者技能証明」というドローン(無人航空機)操縦の国家資格制度がスタートしました。それまではドローンの資格は民間団体によるものでしたが、国家資格制度の導入により、ドローンの定義が明確になり、法的な整備も進みました。
ドローンの国家資格には、一等無人航空機操縦士(一等資格)と二等無人航空機操縦士(二等資格)があります。一等無人航空機操縦士では、これまで許可されていなかった有人地帯における第三者の上空を飛行する「レベル4飛行」が可能となります。
ドローンを飛ばすこと自体には資格は必要ありませんが、国家資格を取得することで高度な飛行が可能となり、さまざまな現場での使用が許可されるほか、飛行に関する手続きの手間が省けるなど、多くのメリットがあります。
ドローンの民間資格は、国土交通省が2025年12月5日に正式に廃止することを発表しました。これにより、民間ライセンスを基にした飛行の許可・承認の際、操縦者技能に対する審査簡略化は終了します。今後の民間資格の扱いについての詳細は公表されていませんが、現在のところ、既存の民間資格も有効です。ただし、民間資格の廃止に伴い、国家資格の取得の必要性が増すことが予想されます。
ドローンの国家資格である一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の資格試験は、それぞれ難易度が異なります。
学科試験の合格率は公表されていないため、正確な情報は分かりませんが、二等無人航空機操縦士は、未経験であっても、正しい操縦方法を学び、時間をかけて練習すれば、十分合格できるレベルです。ただし、法律に基づいて能力を認定・証明する国家資格であるため、独学の場合難易度が上がります。
一方の一等無人航空機操縦士は、プロ向けの資格です。特に実地試験のレベルが高く、現役操縦士でも難易度の高さを感じるレベルです。資格取得後はスキルの証明として役に立ちます。
どちらの試験も未経験者であれば、登録講習機関で指定講座を受講し、講習と実技を学ぶ方法が一般的です。
ドローンの国家資格試験では学科試験・実地試験・身体検査が行われます。
ドローンの国家資格取得方法には、指定試験機関に試験を受けに行く方法と、登録講習機関で講習を受けた後に試験を受ける2通りの方法があります。
指定試験機関では学科試験・実地試験・身体検査(視力・色覚・聴力検査等)の3つが実施されます。
指定試験機関とは「一般財団法人 日本海事協会」、登録講習機関とは民間団体が運営するドローンスクールのうち「国が認めたドローンスクール」です。
登録講習機関で講習を受けた修了生は、指定試験機関で受ける実地試験が免除されます。登録講習機関は自動車免許取得時の教習所のような役割を担う機関です。指定試験機関で一発合格を狙うのは難易度が高いため、未経験者であれば登録講習機関で講習を受ける方がスムーズに資格取得できます。
一等無人航空機操縦士資格と二等無人航空機操縦士、それぞれ学科試験があり、三肢択一式です。操縦者の行動規範、関連規則、運航、安全管理体制、限定に係る知識を問う問題が出題されます。
種別(等級) | 問題数 | 試験時間 |
---|---|---|
二等無人航空機操縦士 | 50問 | 30分 |
一等無人航空機操縦士 | 70問 | 75分 |
実地試験は、学科試験に合格し、学科試験合格証明番号が発行された後に申込むことができます。試験には「基本」と「限定変更」の2種類があります。
<基本試験>
<限定変更試験>
「限定変更」は「基本」以外に限定を解除する(操作可能な項目を増やす)際に行う試験です。
※ 登録講習機関で限定変更の受講・終了した場合、実地試験は免除されます。
二等無人航空機操縦士の資格取得の費用は、講習費用を合わせて25万~55万程度が目安です。一等無人航空機操縦士は、経験者は45万円程度~、未経験者であれば100万以上になる可能性があります。
ドローンの国家資格取得は、経験の有無と受験の仕方によって費用が大きく変わってきます。既に民間資格を持っていたり、操縦に慣れている人、または自学で試験に臨む場合は講習費用を省くことができるため、安く資格を取得することも可能です。
受講料は登録機関によって異なり、基本的に初学者と経験者によって分類されています。
経験者とは民間資格の取得者や、一等無人航空機操縦士であれば二等無人航空機操縦士の取得者です。
等級 | 二等無人航空機操縦士 | 一等無人航空機操縦士 |
---|---|---|
経験 | 初学 | 経験者 |
費用 | 30万円~50万円 | 10万円~25万円程 |
学科講習時間 | 10時間以上 | 4時間以上 |
実地講習(基本)時間 | 10時間以上 | 2時間以上 |
登録講習機関によっては費用に入会金や、合格証明書発行料などの事務手数料が含まれていないこともあります。申込前に費用に含まれている項目を確認しましょう。限定解除の受験者は限定講習の費用の確認も必要です。
修了審査に不合格となってしまった場合は、補習や再受験が必要になりますが、その際も追加費用が発生する可能性があります。
技能証明試験費用のそれぞれの詳細について解説します。
種別(等級) | 手数料 |
---|---|
二等学科試験 | 8,800円 |
一等学科試験 | 9,900円 |
実地試験手数料 | 2万円前後 |
---|
実地試験は、機体・等級・試験の種類により手数料が異なりますが、およそ2万円前後です。
※実地試験は、事前に登録講習機関で講習を受講している人は免除されるため、指定試験機関で実地試験を受験する人のみ必要となります。
身体検査は、書類を提出する方法と、指定試験機関の会場に直接出向いて身体検査を受検する方法の2つあります。
受験方法 | 手数料 |
---|---|
書類での受検 | 5,200円 |
会場での受検 | 19,900円 |
書類での受験の場合、以下のいずれかの書類の提出が必要です。
書類での受検は手数料が安く、直接身体測定に出向く必要もないため便利です。
合格後に技能証明書を受け取るには、交付手数料が必要です。
分類 | 手数料 |
---|---|
新規申請 | 3,000円 |
再交付申請 | 2,850円 |
更新申請 | |
限定変更申請 |
そのほか一等無人航空機操縦士については、登録免許税として別に3,000円を納付しなければなりません。
登録免許税(一等無人航空機操縦) | 3,000円 |
---|
ドローンは国家資格がなくても操縦することは可能ですが、ドローンは法律や条例で定められた細かいルールに従って飛行させなければなりません。国家資格の取得は操作と知識習得の証となります。具体的な国家資格取得後のメリットについて解説をします。
ドローンの国家資格を持っていれば、ドローンに関する知識やスキルが一定水準以上あることを示すことができます。特にドローンを仕事で扱う方の場合、資格を取得しておくと信頼を得やすくなります。
一等無人航空機操縦士を取得していれば、これまで許可されていなかったレベル4に分類される有人地帯での目視外飛行も可能になります。レベル4飛行ができることで、新しいビジネスや災害対策、福祉の分野など、活躍の場が大きく広がります。
国家資格を保有していれば、ドローンの飛行が禁止されている場所でも、申請をすることでドローンの使用が可能になります。また、ドローンの飛行許可申請においては、提出書類の一部を省略したり、審査を簡略化することができる場合もあります。
ドローンの国家資格取得にはまとまった費用が必要です。
登録講習機関の運営会社や、運営団体が提携している信販会社のローンを利用することで、受講料の支払いにローンを活用することができます。また、クレジットカードの分割払いに対応しているスクールもありますが、手数料がかかるので注意が必要です。
また、登録講習機関がローンに対応していない場合や一時的に資金に不安がある場合には、銀行のフリーローンも検討してみましょう。フリーローンとは借入金の使途に制限がなく、幅広い用途に利用できるローンです。
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ドローンの国家資格は、航空に関する知識と操縦スキルを持っていることを証明するものです。ドローンは今後、多くの場面で活躍が期待される技術であり、国家資格を取得することは新しいキャリアの道を開くことにもつながります。
国家資格の合格を目指すためには、正しい知識と操縦スキルを身につけることが必要です。資格の取得方法は、経験の有無により異なりますので、ご自身のスキルに応じた方法を検討してください。
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