美しいビーチが背景に広がるチャペルや、絵に描かれたようなお城や宮殿でおこなう海外挙式は永遠のあこがれ。近年では挙式と一緒にハネムーンを楽しみたいと考えるカップルも増えています。しかし、旅費や挙式にはどのくらいの費用がかかるのか気になっている方も多いことでしょう。そこで今回は、気になる海外挙式の費用相場と内訳を項目ごとに分けてくわしく解説。あらかじめ知っておくと役立つ節約のコツも紹介します。

海外挙式にかかる総額平均は210万円程度

海外挙式にかかる費用相場は、約210万円。国内で挙式を行う場合の費用相場は約350万円であることからしても海外挙式の方が140万円程度安く済むうえ、ハネムーンも一緒に楽しめます。ただし、海外挙式の場合は国内挙式よりも自己負担分が多いこと、費用相場の中にはゲストの旅費が含まれていないことに注意が必要です。

＜希望する国や時期でかかる費用は大きく変わる＞

希望する国やシーズンはもちろん、ゲストの人数、挙式やパーティーの規模や内容によってかかる費用に大きな幅が生まれます。そのため、ゲストとして親しい友人を招待するケースもありますが、スケジュールや費用の問題も大きく、海外挙式は家族だけでおこなうケースが増えています。

海外挙式の人気エリアトップ3

	エリア	平均結婚式費用
第1位	ハワイ	225.3万円
第2位	グアム	195.6万円
第3位	ヨーロッパ	212.1万円

挙式をおこなうエリアによって費用の総額が大きく異なります。人気No.1のハワイで挙式をおこなう場合の平均費用は225.3万円とやや高めです。ハワイは観光地としても人気が高く、招待するゲストが多くなることが影響しています。

グアムも同じくゲスト数が多くなる傾向にありますが、日本からの距離が近い分、ハワイよりも滞在費や旅行代金を抑えられます。イタリアやパリなどのヨーロッパを選んだ場合は、渡航費用や滞在費が高くつくものの、ふたりきりや家族のみなどゲストを少なめに設定することが多いようです。

海外挙式にかかる費用の内訳

海外挙式にかかる費用の内訳は以下の通り。

	平均費用	詳細
挙式にかかる費用	117.1万円	挙式料、衣装代、ヘアメイク、写真・ムービー撮影、フラワー＆ブーケなど
現地パーティー・会食費用	21.8万円	食事代、フリードリンクなど
オプション費用	18～56万円	ビデオ撮影、リムジン、フラワーシャワー、ヘアメイクリハーサルなど
二人の旅費	84.2万円	航空運賃、宿泊費など
ゲストの旅費	69.9万円	旅費の全額や一部
現地でかかる費用(ハネムーン)	8～45万円	アクティビティ、食事、おみやげなど

挙式料

海外での挙式にかかる費用の平均は117.1万円と、国内挙式の挙式料よりも割高です。その理由は、海外挙式の場合は旅行会社や総合ウェディングプロデュース会社などの手配会社を利用するケースが多く、それらが取り扱う基本プランの中には挙式料の他にも会場使用料、衣装やヘアメイク、ブーケ、写真やビデオ撮影の費用などが含まれているのが一般的であるからです。

新郎・新婦の衣装代

挙式料に含まれた新婦の衣装代の平均は30万円前後と、国内挙式よりも平均費用は低め。海外挙式の場合は、挙式後のパーティーもお色直しはせずにウェディングドレス1着で通す花嫁が多いためです。ただし、1着分のウェディングドレスの費用として考えると割高かもしれません。

新郎の衣装代は新婦のドレス代の半額程度が一般的です。タキシードのほかにも、挙式後に着るデザインスーツや、ビーチでの撮影のために短パンやアロハシャツ、カジュアルなジャケットなどを加えて購入して、海外ならではのロケーションに合わせたアレンジを楽しむ人もいます。

ヘアメイク＆着付け

基本のヘアメイクや着付けの代金は挙式料に含まれていますが、追加費用を支払えば、オプションで挙式前日に現地でのリハーサルメイクをオーダーすることができます。また、挙式後のフォトツアーやパーティー用にヘアチェンジをしたり、ヘアメイク担当者に日本人を指名をすることもできます。中には、挙式日にはつきっきりでヘアメイクを直してもらったり、介添えをしてもらうフルアテンドを頼む方もいます。

フラワー＆ブーケ

挙式会場の装飾や装花、ブーケやブートニアの費用も挙式料に含まれますが、費用の幅によっては花材のグレードやボリュームに差が出ることが多く、追加費用が必要になることも。必ず内容を確認しておきましょう。また、お気に入りのブーケやこだわりがある花嫁の場合は、ブリザードフラワーなどでブーケを作って持ち込むケースも増えています。

挙式の写真・ムービー撮影やフォトツアー

海外挙式の写真撮影は挙式料に含まれていますが、フォトツアーは追加でオーダーするケースがほとんどです。撮影後はアルバム作成まで頼むか、写真データのみの納品とするかでもかかる費用も変わります。グレードアップをすれば、お支度から挙式後のパーティまですべて撮影してもらうことも可能です。

ビデオ撮影の依頼は挙式のみとする場合がほとんどですが、20～30万円以上の追加費用をかけてお支度から挙式後のパーティーの様子をフル撮影する方もいます。

その他のオプション費用

基本の挙式料に含まれない式中の演出やサービスはオプションで追加します。主な内容と費用の相場は下記の通りです。現地でのヘアメイクリハーサルと一緒に前撮り撮影をプラスするケースも増えています。

• ビデオ撮影　10～15万円程度
• リムジンでの送迎　1～3万円程度
• フラワーシャワーなどの演出　1～10万円程度
• ヘアメイクリハーサル　1～3万円程度

現地パーティー・会食費用

挙式の後に現地で開くパーティーにかかる費用相場は、1人あたり1.2～2万円程度です。ゲストを招待する場合は、その人数や顔ぶれなどによっても異なりますが、ランチかディナーか、またはコースにするかビュッフェにするかなど、時間帯や食事のスタイル、フリードリンク内容、ケーキカットやデザートビュッフェを追加するなどで費用の幅が広がります。

二人の旅費

海外挙式の費用の中でも、大きな割合を占めるのがふたりの旅行代金。海外挙式をおこなうエリアや時期、利用する航空会社やホテルによって費用の幅が生まれます。自分たちで手配することもできますが、旅行会社や総合ウェディングプロデュース会社のパッケージプランを利用すれば、空き状況の確認や手配などをすべておまかせできます。

普段からマイレージを貯めている人は、マイルを利用してエコノミークラスからビジネスクラスなどにアップグレードしてみるのもおすすめです。

挙式以外にかかる費用

海外挙式では、挙式やパーティー以外にも次のような費用についても予算立てておく必要があります。それぞれくわしく見ていきましょう。

現地でかかる費用(ハネムーン)

海外挙式の醍醐味は、挙式と一緒にハネムーンも楽しめること。大事なハネムーンを十分に堪能するためにも、現地で使う費用をアクティビティやショッピング、お土産などの項目ごとに分けて計画立てておくと安心です。

ゲストの旅費

海外挙式に参列してもらうゲストの旅費は、ふたりが全額負担するのか一部だけ負担するのかによって大きく変わります。一般的には、ご祝儀を辞退する代わりに渡航費を各自で負担していただくことがほとんどですが、ご招待する際は前もってゲストに旅費について自分たちが負担するか、しないかをはっきり伝えておくことが大切です。また、両親の渡航費は、親孝行のために新郎新婦のふたりで負担するケースも多く見られます。

海外挙式でかかる費用を抑えるコツ

ここからは、海外挙式でかかる費用を少しでも安く抑えるコツを3つ紹介します。できるかぎりの手間と工夫で費用を抑えて、理想のウェディングを実現しましょう。

渡航費用を抑える

海外挙式をおこなう場所やシーズン、もしくは日程を1日を変えるだけでも、大幅に渡航費用を抑えられることがあります。航空券やホテルの手配は旅行会社などの手配会社にお願いするのが一般的であり、出席者の人数によってはまとめて申込むことで団体割を利用できる可能性が高まります。

もちろん、旅行会社や代行会社のサービスは利用せず、インターネットを使って航空券やホテル、ビザの手配を自分自身でおこなうことで費用を抑えることも有効です。

挙式費用を抑える

結婚式の時期や日取りにこだわりがなく、スケジュールなどの条件が揃うのであれば、結婚式のオフシーズンを選んだり、予約が入りづらい直近の日取りを選ぶことで費用が安くなる可能性が高まります。また、為替相場の状況によっては、現地のサイトを利用して予約する方が費用を安くできる場合もあります。

＜オプションを見極める＞

バルーンリリースやフラワーシャワーなど演出がオプションとして見積もりに含まれている場合は、本当に必要なのかどうかをふたりで見極めましょう。費用をかけずに楽しめる海外ウェディングならではの演出に変更するのもおすすめです。

＜手作りアイテムで費用を削減＞

招待状や席次表、席札や小物などはできる限り手作りするのも効果的です。ただし、持ち込みが可能かどうかを会場側にあらかじめ確認する必要があります。

挙式衣装を購入して費用を抑える

帰国後に1.5次会や2次会を開く新郎新婦が増えています。その際にもう1度ウエディングドレスやカラードレスをレンタルするのであれば、挙式衣装は日本国内で事前に購入して現地の式場に持ち込んだり、挙式衣装を買取る方が費用を抑えられるケースが多くあります。レンタルドレスは最低でも5万円程度かかりますが、国内デパートなどでおこなわれるセールを利用すれば、5,000円程度で手に入れられる可能性があります。

海外挙式の費用にはブライダルローンが使える

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賢くプランニングして理想の海外挙式を実現しよう

あこがれの海外挙式は、希望する国や時期、招待するゲストの人数やどんな挙式やパーティーにするかで費用が大きく変わることがわかりました。まずは、自分たちらしい結婚式を挙げるためにはどんな演出やオプションを取り入れたいのかを、ふたりのスタイルをしっかりイメージしてみることが大切です。
今回紹介した費用相場や内訳を参考にしながら上手にプランニングして、素敵な海外挙式の夢を叶えましょう。

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