転職などによる突然の引っ越しや年度末、年末はなにかと出費がかさむ時期。中には家具や車を購入しなければいけなくなることも。
引っ越し費用をまとめて用意するのが厳しい場合や新生活に向けてお金を確保しておきたい方は、引っ越しローンの借り入れを検討してみましょう。比較的利用しやすいローンのため、ぜひご検討ください。
この記事を監修する専門家
有限会社ライフドアーズ ファイナンシャルプランナー
谷間 志帆(タニマ シホ)
AFP(日本FP協会) 2級FP技能士(国家資格) 証券外務員資格1種(株式、債券、投資信託販売資格) DCマイスター(DCマイスター協会) 住宅ローンアドバイザー 相続知財鑑定士(相続知財鑑定士協会)
北海道出身。前職は国内生命保険会社勤務。
札幌を中心に各地で生命保険の基礎知識やマネープランの基礎知識をベースとしたマネーセミナーの講師を務める他、資産運用・保険相談などのコンサルティングを行なっている。
『理想のライフプランを実現するために、知っておくべきお金の知識をわかりやすくお伝えします。お気軽にご相談ください!』
引っ越しするときの費用の目安
引っ越し費用はどのくらいかかるかご存じですか?
敷金礼金によって金額も変わりますが、1ヶ月の家賃が10万円の場合は、50万円ほど費用が必要になると言われています。その他、新しい家具や家電、車が必要になる場合もあるでしょう。
それでは、どのような費用がかかるか具体的にご説明していきます。
敷金・礼金
「敷金」は、入居中や契約期間中の部屋を損傷してしまった場合の修理費や家賃滞納の担保としての費用です。部屋をきれいに使用していたり、家賃を支払っていれば
一部のお金が戻ってくることが多いと言えます。
「礼金」は、借りる部屋の大家さんへのお礼金です。
原則的に返金されることはありません。家賃の1ヶ月分ほど支払います。
最近はどちらもゼロ円の物件も出てきました。退居する場合に請求された修理費など全額支払うことになりますが、初期費用を抑えたい方におすすめです。
前家賃
新しい部屋に入居する際、
通常支払う家賃は「入居月の残日数分の日割り家賃」と「翌月分の家賃」であることが多く、物件によっては2か月以上請求される場合もあります。
管理費・共益費・駐車場代
前家賃と同様、「入居月の残日数分の費用」と「翌月分の費用」分を支払うことが一般的です。
引っ越し業者への支払い
昨今では、現金・クレジットカード・口座振込などでの支払いも可能になってきました。会社都合ではなく自己都合の場合は、自分で荷物を梱包することがほとんどですが、場合によっては業者に依頼する状況もあり得ます。
また、家族の人数や運搬距離、荷物や家具の数、引っ越し時期により引っ越し費用は変動します。
仲介手数料
物件探しに不動産会社を利用して成約した場合、「仲介手数料」の支払いが必要になります。一般的に
家賃の1ヶ月分ほどかかります。
その他
新たに家具や家電、カーテン、車、自転車などが必要になる場合もあるでしょう。役所までの交通費や車庫証明の手配、ご近所さんへの挨拶の品など、費用と労力が思った以上に掛かる場合があります。
具体的な金額を知りたい場合は、無料シュミレーションを使ったり、何社かの引っ越し業者に見積を依頼してみましょう。引っ越し経験が豊富な人にヒアリングしたり、家具のレンタルを利用するのもおすすめです。
引っ越し費用をローンで組むには
引っ越し費用のローン商品を利用したい場合は、まず
仮審査に申し込んでみましょう。
申込者の返済能力や年収などをもとに審査されていきます。審査と言ってもそう難しいものではなく、信用情報の状況が良ければアルバイトの方でも審査が通ると言われています。
必要な書類は、運転免許証などの本人確認書類、源泉徴収票や確定申告書の写し、引っ越し費用などの見積書や契約書の写しなどです。
返済額は、
毎月可能な返済額や自身の返済能力を考慮した金額内にするのがポイント。金額のメドは
「年収の3分の1以下」であること。年収300万円の方の借入額は100万円までということになります。
引っ越し費用のためのローンの借入額が多い場合は「担保物件」を銀行側から求められる場合もあるためご注意ください。また、担保物件の価値は銀行側によって決定されます。
引っ越し費用に利用できるローンの種類
それでは次に、引っ越し費用に利用できる「フリーローン」と「カードローン」についてご説明していきます。どちらのローンも引越し費用に安心してご利用いただけます。
<一覧表 カードローンとフリーローンの違い>
|
審査 |
金利 |
利用目的の申告 |
カードローン |
審査時間が短く、通りやすい |
高め(年10~15%) |
なし |
フリーローン |
審査時間が長く、厳しめ |
低め(年3~10%) |
あり ※ない場合も |
・カードローン
カードローンは、消費者金融やクレジットカード会社、銀行などが扱う個人向けローンのことで、カードローンのための専用カードが発行され、原則毎月返済していきます。毎月決まった額を支払うことを「約定返済」と呼びます。
カードローンの審査は、審査が通りやすく即日審査が通ることが多く、急に資金が必要になった方に大変便利な商品です。
審査は返済能力や信用力がチェックされ、その審査が通れば、ある程度の融資が自由に受けられます。引っ越し費用以外に充てることができるため利便性が高いと言えるでしょう。
とはいえ、金利がおよそ年10~15%と高いことが多く、追加の借入れも可能なため返済計画をしっかり立てることが大切です。
例えば、100万円以下の借入額の場合は年金利10~15%ほどになり、500万円以下の場合は年金利5%ほどになります。借入額が大きいほど金利も低くなっていく仕組みではありますが、一般的な引っ越し費用を50~100万円と考えると年金利が高めの傾向にあると言えるでしょう。
・フリーローン
フリーローンは、銀行が扱う個人向けの商品で多目的に使えるローンのこと。申込時にローンの利用目的を申告する必要があり、領収書など証明書類の提出をする場合があります。審査もカードローンよりは厳しめで、追加の借入れはできず1回の契約で1回のみの融資になることがほとんどです。
とはいえ、フリーローンは銀行が扱う商品のため安心感もありますし、カードローンと比べて低い金利設定のことが多いため、
利息を出来る限り抑えたい方におすすめです。
注意点としては、審査にかかる日数が2日から1週間程度かかるため、支払期日まで時間に余裕がある方が利用すると良いでしょう。
引っ越し費用のローンの返済額や返済期間の目安
毎月の返済額の増減を左右するのが
金利と返済期間。以下のわかりやすい事例をご覧ください。
【事例】
- 借入額が100万円、金利年5%、返済期間が1年の場合は、毎月の返済額はおよそ8万6千円、返済総額はおよそ103万円になります。
- 借入額が100万円、金利年5%、返済期間を6か月にした場合、毎月の返済額はおよそ17万円、返済総額はおよそ101万5千円です。
- 借入額が100万円、金利年5%、返済期間を2年にした場合、毎月の返済額はおよそ4万4千円になり、返済総額はおよそ105万円になります。
以上のように、低金利の商品を選ぶと返済総額を抑えることができるため、
出来る限り低金利の商品を選ぶことをおすすめします。さらに、返済期間も短期であれば返済総額を抑えることができますが、毎月の返済額が大きくなってしまうため、ご自分の資金状況に合わせて、支払期間を選択すると良いでしょう。
気になる方は金融機関のサイトで返済額のシュミレーションをお試しください。
https://www.fukushimabank.co.jp/kojin/simulation/hensai/index.html
次に、ローン契約において覚えておきたいキーワードをご紹介します。
ローン契約時に覚えておきたいキーワード
それではローンに関するキーワードをご紹介します。サイトの閲覧時や契約時にご参考にしてください。
・固定金利型とは
固定金利は、借入率が一定であるタイプのこと。全期間固定されたままの商品と一定期間金利が固定される商品があります。
・変動金利型とは
変動金利型とは借入後に金融機関側が年2回利率を見直し、その都度新利率が適用される制度のこと。新しい金利率の通知が来た際は必ずチェックしてください。
・元利均等返済とは
「元利均等返済」とは、
月々の返済額が定額の返済方式のことです。同じ金額を最初から最後まで返済し続けるため、資金計画が立てやすいタイプとなります。
返済額には利息と元金が含まれており、最初は利息の割合が多く、支払い年数が進むにつれて元金の割合が増加していくのが特長です。
・元金均等返済とは
「元金均等返済」とは、月々の返済額内において
元金の返済額が定額の返済方式です。支払い当初はローン残高が多いため、利息部分が多く含まれますが、支払いが進むにつれてローン残高が減っていき返済額も少なくなっていきます。
・繰上げ返済とは
ボーナス時や臨時収入が入った際、少しでも返済したい方もいるでしょう。
毎月の返済額以上の返済を「繰上げ返済」と呼びます。その際、金融機関によっては手数料が5,500円ほどかかってしまうことがあるため、少しでも手数料が安い金融機関を選ぶと良いでしょう。
繰上げ返済を行うことで、支払い予定利息を減らすことができますが、手元の資金が大きく減るため資金計画をしっかりしておくことが大切です。
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融資担当者が申込者の登録情報を閲覧し、オンライン上でローンプランを提案することが可能なため、審査から融資成立までスムーズに進みます。
返済方法は、銀行口座からの引き落としやインターネットバンキング口座からの返済、コンビニATMからの入金などが利用できます。また、返済期日も、毎月10日や26日など給料日やご自分のタイミングに合わせて設定できる金融機関がほとんどです。
クラウドローンに参加している金融機関は、厳しい審査に合格しており、一度は耳にしたことがある金融機関が参画しているため、大きな安心感もあります。
引っ越しローンは無理なく計画的に
いかがでしたでしょうか?引っ越し費用に限らず、不意にまとまった出費が起こることは、今の世の中あり得ることでしょう。それに備えて、貯金や日々の収入・支出、借入残高や適用金利をしっかり把握しておくことをおすすめします。
とはいえ、コツコツ貯金していても、突然引っ越しが発生し、まとまった資金が必要になることがあるでしょう。転職で遠方地に配属になったり、突然結婚が決まり引っ越す場合もあります。
ローンは無理なく長期的に借入れができる商品のため、そのようなシーンでも安心してご利用いただけます。賢く利用すれば、日々の生活にゆとりも生まれることでしょう。
毎月返済していけるような安定収入がある方でしたら、ローンで必要資金を用立てるのもひとつの策となります。ぜひチェックしてみてください。
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