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半月板損傷の手術費用はいくらかかる?種類別の手術費用や再生医療などの保存療法も解説

半月板は膝にかかる体重を分散させるクッションの役割を持つ組織で、けがや加齢により損傷することがあります。損傷した半月板は基本的に自然治癒しないため、損傷の状況や症状によっては手術を勧められることもあります。この記事では、半月板損傷の2種類の手術について、費用や入院日数、リハビリ期間などを解説します。また、鎮痛剤やヒアルロン酸注射などを用いた従来からの保存療法や、再生医療についても説明します。

半月板損傷は必ず手術が必要?

半月板とは膝関節の中にある軟骨組織で、膝の内側と外側に1つずつ存在し、体重を分散させるクッションの役割や膝を安定させる働きを持っています。半月板は体重がかかった状態でひねりが加わると損傷しやすいため、半月板損傷はスポーツ活動中に発生しやすい疾患です。また、加齢により半月板の水分量が減ると傷つきやすくなり、日常生活でも損傷することがあります。

損傷が軽度な場合、運動時や膝を曲げ伸ばしする際に痛みや引っかかりを感じるのが特徴です。また、重度になると膝に水(関節液)がたまったり、「ロッキング」という膝が動かせない状態になり、激痛で歩けなくなることもあります。

手術をしなくても、痛みは時間の経過とともにある程度治まるのが一般的です。しかし、半月板は一部にしか血管が存在しないため、修復に必要な栄養が運ばれにくく、一度損傷すると基本的に自然治癒は望めません。このため、手術をすべきかどうかは、損傷の場所や大きさ、損傷した人の年齢や活動レベル、ライフスタイルなどを考慮して判断します。

半月板損傷の手術費用は手術の種類で異なる

半月板損傷の手術には、「半月板縫合手術」と「半月板切断手術」の2種類があります。それぞれの手術の内容や費用、入院期間などを見ていきましょう。

半月板損傷の手術①半月板縫合手術の費用は10~20万円

半月板の損傷部位が縫い合わせ可能な場合は、半月板縫合手術をおこないます。半月板を温存できるため、比較的激しいスポーツ競技へ復帰が見込めるうえ、変形性膝関節症のリスクも抑えられます。

手術は関節鏡と呼ばれる内視鏡を使って実施し、30分〜1時間半程度で終了します。入院期間は病院や縫合箇所などにより異なりますが、2〜3日の入院後に通院でリハビリする場合と、リハビリ期間も含め1週間〜10日前後入院する場合があります。

手術および入院費用は3割負担の方で10〜20万円程度です。なお、退院後も3〜6ヵ月程度はリハビリのための通院が必要です。

半月板損傷の手術②半月板切除手術の費用は7~15万円

縫合手術が困難な半月板損傷は、損傷部分を切除する半月板切除手術をおこないます。半月板を切除することで将来的に変形性膝関節症になるリスクは高まりますが、縫合手術に比べて短期間で日常生活に復帰できます。

手術には関節鏡を用い、損傷箇所の状態に応じて部分的に切除して表面を整えます。病院によっては日帰り手術が可能ですが、入院でリハビリする場合は1週間〜10日程度が目安です。

手術および入院費用は3割負担の方で7〜15万円程度です。なお、退院後2〜3ヵ月は通院によるリハビリが必要です。

半月板損傷の保存療法と費用

半月板の損傷程度が比較的軽い場合や、損傷部位に血流があって自然治癒が見込める場合は、保存療法で症状の改善を目指すケースが多いです。また、加齢による損傷などで手術を望まない場合も、保存療法を選択することがあります。

保存療法は鎮痛剤や運動療法などを組み合わせた従来からの方法のほか、最近では再生医療を選ぶ人も増えてきています。

半月板損傷の保存療法①鎮痛剤や運動療法

半月板損傷の保存療法は、鎮痛剤や抗炎症剤の服用や関節内へのヒアルロン酸注射などによる痛みの軽減と、リハビリや運動療法を合わせておこなうのが一般的です。また、サポーターを使って膝関節を安定させる、靴にインソールを入れて膝の内側にかかる体重を調節する、肥満の人は減量するなど、日常的な対策も効果的です。

初診時にかかる費用は検査や治療の内容にもよりますが、3割負担の方で2,000~5,000円程度です。再診時の自己負担額はリハビリのみなら1回あたり数百円程度ですが、薬の処方や検査がある場合は内容に応じて費用が発生します。

半月板損傷の保存療法②PRP療法などの再生医療

従来の保存療法で思うように回復しないけれど手術は避けたいという場合は、再生医療も選択肢になります。治療費は全額自己負担のため高額になりますが、入院が不要で通院回数も抑えられます

最近では膝関節の再生医療専門のクリニックも増えており、主に「PRP療法」「APS療法」「培養幹細胞治療」の3種類の治療がおこなわれています。それぞれの治療法や費用について見ていきましょう。

<半月板損傷のPRP療法費用は1回数万~数十万円>

PRP」とは「Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)」の略で、PRP療法は患者自身の血液を採取して血小板を濃縮したPRPを使用します。血小板には傷ついた組織を修復する力があるため、濃縮して患部に注入することで自己修復を促進します。自分の血液を利用するため副作用が少ないのがメリットで、採血から治療までが当日中に完結することから治療にあまり時間を取れない方にも支持されています。

PRP療法の費用は医療機関により異なり、片膝1回あたり数万~十数万円まで幅があります。1回目の注入から3~4週間おきに3回を1クールとして実施するケースが多く、効果は1年程度持続するといわれています。

<半月板損傷のAPS療法費用は1回30万円程度~>

APS」とは「Autologous Protein Solution(自己タンパク溶液)」の略で、PRPから治療の邪魔になる成分を取り除いたものです。PEPより軟骨の保護や炎症を抑えるタンパク質の濃度が高く、より症状の改善が期待できます。

PRPに比べて不純物が少ないため、炎症やそれに伴う痛みを抑えられるのも特徴です。採血から治療までは当日中に完結し、一般的に投与後2週間~3ヵ月程度で一定の効果が現れます。費用は片膝1回あたり30~40万円程度と高額ですが、1回の投与で効果が1年程度持続するといわれています。

<半月板損傷の培養幹細胞治療費用は100万円~>

「幹細胞」とは人体のあらゆる部位の細胞に分化可能な細胞で、「培養幹細胞治療」では患者本人の脂肪組織などから採取した幹細胞を培養して使用します。培養した幹細胞を膝関節内に注入することで、痛みの改善や傷んだ組織を修復する効果が期待できます。

幹細胞の培養には時間がかかるため、採取から治療までは1〜2ヵ月程度を要します。治療後は1〜3ヵ月程度で一定の効果が期待でき、その効果は数ヵ月〜数年程度持続するといわれています。

費用は片膝あたり1回100万円〜と高額ですが、入院が不要で組織の修復も期待できることから、トップアスリートの半月板損傷治療にも採用されています。

半月板損傷治療の費用負担を抑える制度

半月板損傷の手術費用は7〜20万円程度で、手術後も検査やリハビリなどの費用がかかります。また、従来からの保存療法の費用は1回あたり数百〜数千円程度ですが、通院期間が長くなると家計への負担は大きくなります。

半月板損傷治療に利用できる医療費補助制度を紹介しますので、費用負担の軽減にお役立てください。

半月板損傷治療の費用負担を抑える制度①【医療費控除】

医療費控除」とは、1年間で支払った医療費が10万円(または総所得金額の5%のいずれか低い金額)を超えた場合に税金の一部が還付される制度です。医療費を支払った翌年の確定申告時に医療費控除の明細書を提出することで、200万円を上限に課税所得額から差し引くことができます。

本人の医療費だけなく、同一生計の親族の分も合算が可能です。還付額は確定申告する人の所得税率によって変わるため、合算する場合は基本的に最も収入が多い人が申告するのがおすすめです。

保険診療の自己負担分だけでなく、再生医療も医療費控除の対象です。また、通院のための公共交通機関の交通費(タクシーや自家用車は不可)も対象なので、電車やバスを利用した場合はメモを残しておきましょう。

半月板損傷治療の費用負担を抑える制度②【高額療養費制度】

高額療養費制度」とは、ひと月に支払った保険診療の自己負担が上限額を超えたときに超過分が払い戻される制度です。ひと月あたりの上限額は年収や年齢により区分され、例えば69歳以下の方の場合の上限額は次の表の通りです。

出典:厚生労働省保険局 高額療養費制度を利用される皆さまへ

支払った自己負担額は、同じ保健医療制度に加入する同じ世帯の家族の分も合算可能です。ただし、70歳以上は1ヵ月で支払った自己負担額をすべて合算できますが、69歳以下は医療機関別、入院・外来別で計算し、21,000円以上の分のみ合算されます。

なお、手術などであらかじめ自己負担が限度額を超えることがわかっている場合は、限度額認定証の利用がおすすめです。加入する保険医療制度に申請すると限度額認定証が交付され、保険証と一緒に提示することで窓口負担を限度額までに抑えられます。

半月板損傷の治療費用にローンは使える?

半月板損傷は痛みが出たり関節の動きが制限されるため、スポーツや日常生活に支障が出ます。資金面で手術や再生医療を躊躇している場合は、医療ローンの利用も検討してみましょう。

再生医療専門のクリニックでは提携する信販会社の医療ローンを取り扱っている場合があり、比較的簡単な手続きで契約可能です。ただし、金利は高い傾向にあるため、銀行の医療ローンやフリーローンと比較したうえで選ぶと良いでしょう。

半月板損傷の治療費用に使えるローンはクラウドローンで探せる

医療ローンやフリーローンの金利は金融機関によって異なるため、返済負担を抑えるためには複数のプランの比較が必要です。より効率的に探したい方は「クラウドローンを利用してはいかがでしょうか。

クラウドローンはお金を借りたい人と融資可能な銀行をつなぐ金融マッチングサービスで、希望の借入条件を登録すれば複数の銀行から直接プランの提案を受けられます事前審査をまとめて受けられるうえ直接銀行に申し込むよりスピーディーなので、急いで治療費を用意したい方にもおすすめです。

半月板損傷は自分に合った治療を選ぼう

半月板損傷の治療方法は複数あり、どの方法を選ぶべきかは損傷場所や症状、本人の年齢やライフスタイルなどによって異なります。軽度であれば鎮痛剤や運動療法などで痛みが改善する場合もあります。

しかし、基本的に損傷自体は自然治癒しないため、日常生活やスポーツ競技に支障がある場合は手術を勧められることが多いです。また、手術を避けたい方や早く競技に復帰したいアスリートなどは、費用は高くなりますが再生医療も選択肢となるでしょう。

半月板損傷は治療方法によって治療期間や将来的なリスクも異なります。信頼できる医師と相談のうえで自分に合った治療法を選ぶことが大切です。


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