2022年11月25日
歯並びや噛み合わせが気になり、歯科矯正を始めたいと考える大人は少なくありません。歯科矯正には、歯並びや噛み合わせを改善させるほか、歯磨きがしやすくなることにより虫歯や歯周病を予防し、歯の健康を維持しやすくなるなどのメリットもあります。
この記事では、歯科矯正を始める前に知っておきたい費用と治療方法の基礎知識、知って得する費用の抑え方のポイントや、支払い方法も解説していきます。
目次
歯科矯正は、叢生(歯と歯が重なり合っている状態)や、出っ歯、開咬などの症状を改善するために行います。歯並びや噛み合わせを正しくすることで、機能面だけでなく口元のコンプレックスを取り除くことができます。
そんな歯科矯正ですが、費用は約100万円程度かかるのが一般的です。治療費がこれほど高額になってしまうのはなぜなのでしょうか。
歯科治療には「保険診療」と「自由診療」があります。
公的医療保険が適用される診療を指し、疾患によって、行える検査方法や治療方法、薬剤等に細かく決まりがあります。
公的医療保険は、国民皆保険制度によって、本当に医療を必要とする人の負担軽減を目的としており、財源が限られていることから、病気の治療を対象としています。そのため、予防医療や美容医療は緊急性が低いとされ、保険診療にはなりません。
保険診療の適用外となる診療を指し、検査方法や治療方法などに制限がないため、患者が希望する検査や治療を行うことができます。その一方で、治療費は全額自己負担となります。
歯科矯正も、基本的に病気や疾患を治すための治療ではなく、見た目を整えるための審美治療とされることから、保険適用外となってしまうのです。そのため、治療費が高額になっています。
歯科矯正は、基本矯正料金のほかにも以下のようにさまざまな費用がかかります。
〈精密検査代〉
矯正を開始する前に、レントゲンや歯型、写真による診査・診断が行われます。
〈調整料〉
装置装着後は、矯正終了までの約1〜3年間、定期的にワイヤーやマウスピースなどの調整を行い、通院する度に調整料がかかります。
〈抜歯代〉
必要に応じて自費にて抜歯を行います。
〈虫歯治療代〉
矯正開始前に虫歯等は治療しておく必要があります。また矯正中に虫歯ができてしまった場合も速やかに治療をする必要があります。
〈保定装置代とそのメンテナンス代〉
歯科矯正が終了した後も、歯の後戻りを防ぐために保定装置を一定期間装着します。この保定装置代と、メンテナンス代がかかります。
これらの諸費用を加えると、更に費用は高額になります。
矯正方法にはいくつかの種類があり、それぞれの方法によって費用は異なります。全体矯正の場合、平均的な費用は以下のようになります。
矯正方法 | 費用の目安 |
ワイヤー矯正(表側矯正) | 60万~100万円 |
ワイヤー矯正(裏側矯正) | 100万~150万円 |
マウスピース矯正 | 80万~120万円 |
金属の矯正装置を歯の表側に装着する方法で、最も一般的な矯正方法となります。口を開けた際に装置が目立ちやすいデメリットがありますが、料金を抑えたい人にはおすすめの方法です。目立ちにくい色の装置にすることも可能ですが、その分費用は上がります。
矯正装置を歯の裏側に装着する方法で、口を開けたときに装置が目立ちにくいメリットがあります。一方で高度な技術が必要となるため、費用が高額なこと、表側矯正に比べると治療期間が長くなる場合もあることはデメリットです。費用を抑えたい場合は、上顎のみ裏側、下顎のみ表側の「ハーフリンガル」にすることも可能です。
透明な薄いマウスピースを装着して歯を移動させる方法で、装着時も矯正していることが分かりづらいメリットがあります。またマウスピースを自由に着脱することができるため、食事や歯磨きがしやすいこともメリットです。
デメリットとしては、毎日自分で着脱する必要があること、費用が高額になる場合もあることです。
マウスピース矯正は歯の大きな移動が不得意であるため、症例によっては対象とならないこともあります。
歯科矯正の料金は基本的に高額ですが、費用を抑えられる方法もあります。
以下のポイントを参考に、状況に合う費用削減方法を検討してみましょう。
矯正費用は、方法や採用する装置の種類によって異なります。一般的には、金属のブラケットとワイヤーを使った表側矯正が、最も費用を抑えることができる方法となります。
目立ちにくい装置を選ぶと費用が上がってしまうため、見た目の優先度が低いのであれば、金属の装置を選択してコストの削減を図りましょう。
マウスピース矯正でも、歯科医院によっては低価格なものも扱っている場合があります。しかし、適応する症例でなければマウススピース矯正を行うことができませんので要注意です。
全体矯正がマストでない症例であれば、前歯だけなどの部分矯正を行うことも可能です。部分矯正であれば、期間も短く、費用も大幅に抑えることができます。
手持ちが少なく全体矯正が難しい場合、まずは人目につきやすい前歯などを矯正し、お金が貯まってから全体を始めるケースも少なくありません。
自由診療である歯科矯正は、各歯科医院で独自に料金を設定していますが、エリアによって料金相場に差異があることも知っておきましょう。
家賃や人件費は地方よりも都心部の方が高くなるため、その分矯正料金も高く設定される傾向があります。また近隣の歯科医院同士で料金設定を意識し合っているため、おおよそ同等の料金となっているケースが多いです。
少しでも費用を抑えられる歯科医院を探すのであれば、立地から検討してみるのも手。その場合は、交通費や移動時間などを考慮し、無理のない範囲で選ぶことが大切です。
歯科矯正は、以下の一定の条件を満たす症例において、保険適用となります。
当てはまると思われる症状がある場合は、医師に相談してみましょう。
ただし、保険適用の歯科矯正を受けることができるのは、
という2つの条件を満たしている場合となりますので、注意しましょう。
モニターを募集している歯科医院であれば、採用されることで相場より安く治療を受けることが可能です。歯科医院や治療内容によって異なりますが、数万円〜数十万円程お得に矯正できるケースもあります。
その代わりに、以下のような協力を求められる場合があります。
また、モニターを受けるための条件として、指定の矯正方法を受けること、治療を最後まで受けること、通院頻度の指示を守ることなどがあります。モニターを希望する場合は、これらの内容を理解し、納得した上で申し込みましょう。
トータルフィーシステム(総額固定料金制)の歯科医院であれば、矯正にかかる費用の総額をあらかじめ提示してもらえます。
処置別払い制の歯科医院の場合、通院のたびにメンテナンス料を支払う必要があり、治療期間が長引くほど支払う料金が増えてしまいます。一方、トータルフィーであれば治療期間が長くなってしまっても料金が変わることはなく、結果的に安く済む場合があります。
なお、治療費のどこまでをトータルフィーとして提示しているかは歯科医院によって異なりますので、確認が必要です。
医療費控除は、その年の1月1日から12月31日までの間、本人または本人の配偶者、そのほかの親族のために支払った医療費が、一定額を超える場合に受けることができる所得控除のひとつです。
確定申告の際に医療費控除を申請することで、支払った医療費に応じて所得税が計算し直され、納めた税金が一部還付されることとなります。
歯科矯正の場合、医療費控除の対象となるのか気になるところですが、保険適用外の場合でも「噛み合わせ等の機能的な問題があり矯正が必要」と医師が診断した場合には対象となります。「美容目的」であると対象になりませんので注意が必要です。
デンタルローンとは、使いみちを歯科治療に限定したローン商品で、フリーローンやカードローンよりも低金利なのが魅力です。
歯科矯正にも利用することができますので、手持ちが少ない場合でも、審査に通りさえすればすぐに治療を始められるメリットがあります。また、歯科矯正費用は大きな出費となるため、治療開始時の経済的負担を軽減するために、ローンを利用するのもひとつの方法です。
デンタルローンは、歯科医院が信販会社と提携しているほか、銀行で目的別ローンとして扱っていることもあります。信販会社や銀行によって金利などの内容は異なりますので、比較してから選ぶのがおすすめです。
歯科矯正に便利なデンタルローンですが、歯科医院に提携ローンがない場合もあります。そんなときは、銀行が扱う歯科矯正に使えるローンを探してみましょう。
銀行はデンタルローンの取り扱いが少ないため、フリーローンやカードローンも合わせて検討するのが良いでしょう。とはいえ、いくつもの銀行の中から歯科矯正に使えるローンを探し出すのは手間がかかります。そんな場合に大変便利なのが「クラウドローン」です。
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また、クラウドローンが扱う銀行のローンは低金利なため安心なのも嬉しいポイント。状況に合ったローンを選び、賢く利用しましょう。
歯科矯正の費用は歯科医院によってさまざまですが、高ければ良い・安心、とは一概にはいえません。
まずは実際に歯科医院で治療の説明を受けたり、症例写真などをみることで、医師の技術や信頼性を確かめましょう。その上で、納得のいく料金で治療ができる歯科医院を選ぶことが大切です。
歯科矯正の治療は数年単位と長期になることが多いため、医師との相性も重要です。後悔しないためにも、この記事でご紹介した内容を参考に、低価格で安心の歯科医院を選び、美しく健康的な歯並びを手に入れましょう。
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歯科矯正は見た目や口元の美しさだけでなく、歯の健康を維持するためにも重要です。記事では費用の高額さについて詳しく解説されています。歯科矯正は保険適用外であり、治療に関わる諸費用も加えるとさらに負担が増えます。しかし、安い矯正装置や部分矯正、トータルフィーシステムなどを選択することで費用を抑えることができます。また、デンタルローンやクラウドローンを利用することで治療を開始する際の経済的な負担を軽減できます。最終的には、技術や信頼性を確認しつつ、低価格で安心して治療が受けられる歯科医院を選ぶことが重要です。費用面だけでなく、医師との相性も考慮し、美しく健康的な歯並びを手に入れましょう。