2024年01月24日
老人ホーム費用の支払いができなくなった場合、何が起こり、どのように対処すればよいのでしょうか。支払いが滞った場合でも即退去というわけではありませんが、迅速な対応が求められます。老人ホームの支払いが滞る理由と、強制退去までの猶予期間、支払いが遅れた際の対処法について解説をします。入居前にできる資金繰りの対策についても述べていきますので、老人ホーム入居を検討している方も参考にしてください。
目次
入居時には支払いが可能であると判断したはずですが、生活状況の変化や予想外の事態が起り支払いが難しくなることも考えられます。
老人ホームの費用が払えなくなった場合でも即退去とはなりませんが、費用の支払いは必要であり、その後も支払いが滞るようであれば退去を求められます。
老人ホームの費用を年金で支払う人もいますが、多くの人は年金以外の貯蓄や収入で支払いをしています。支払いができなくなる場合には下記のようなケースが想定されます。
<介護度の進行>
入居者の介護度が進行すると、必要なケアやサービスが増加し、それに伴い自己負担額が増加します。
<自宅売却の難航>
支払いに充てるために予定していた自宅の売却が進まない場合、資金調達が難しくなります。
<収入減少>
不動産や投資などによる一定の収入が減少すると、老人ホームの費用をまかなう余裕がなくなります。
<家族の支援の減少>
家族からの金銭援助が減少すれば、入居者はその分を自己負担しなければならず、支払いが難しくなります。
今後起こりうる事態を想定し、余裕をもって支払える金額の老人ホームを選ぶことが重要です。
老人ホームの入所の契約をする際には、身元引受人(連帯保証人)を立てることが求められます。身元引受人には配偶者や子どもがなることが一般的です。入居者本人が老人ホームの支払いができなくなった場合には、身元引受人に請求されることになります。
老人ホームの費用の支払いが滞った場合、即座に強制退去となるわけではなく、通常は3~6ヵ月ほどの猶予期間が設けられます。この期間が経過すると、契約解除が予告され、その後強制退去が求められます。中には猶予期間が1~2ヵ月と短く設定されている施設もあります。
入居者本人や身元引受人が費用の支払いが難しくなった場合には、契約書や重要事項説明書に記載された条件を確認し、早めに対応が必要です。
老人ホーム費用の支払いが滞った場合、放置すると行き場が定まっていない状態で強制退去という事態に陥りかねません。支払いができないと分かった段階で、すぐに対処をしましょう。
老人ホームの費用を払えなくなった場合、まず入居している施設の生活相談員や施設長、ケアマネジャーに事情を伝えて相談しましょう。支払日の延長や分割払いなどの調整が可能か話し合います。
また、相談をすることで、今後安定して支払いができるための解決策の提案や、今後の対策について意見をもらうことができます。早い段階から相談することが大切です。
介護保険サービスには、高額介護サービス費制度や高額医療・高額介護合算療養費制度、限度額認定居住費など、様々な支援制度があります。これらの制度は収入が少ない人ほど費用が軽減される仕組みになっているので、対象となる制度を確認し活用しましょう。適切な支援制度を活用することで介護や医療にかかる費用を効果的に管理することができ、費用の負担を少なくすることができます。
年金を受給していても地域の生活扶助基準額を満たさない場合は生活保護を受けられる可能性があります。生活保護を受けると、介護施設の利用料が支払われるため、自己負担がなくなります。ただし、生活保護に対応していない施設の場合は転居が必要です。
生活保護を受けると、身内からの援助が受けられない、資産を手放さなければならないなどの条件があります。また、受給者は収入や生活に関する一定の制限があることも理解しておかなければなりません。生活保護は地域の制度や条件をよく確認した上で検討することが重要です。
長期的に考えた場合、費用の安い老人ホームへの転居を検討することも必要です。
特別養護老人ホームなど公的施設は民間の老人ホームより費用が抑えられる可能性があります。老人ホームも通常の住宅のように立地や築年数によって費用が変わってくるため、地方にある施設や、駅から遠い施設などは費用が安くなっています。
また、個室ではなく相部屋(多床室)を選ぶと費用が抑えられます。ただし、費用の安い老人ホームは人気も高いため、事前に待機期間や手続きについて詳しく確認し検討しましょう。
老人ホームに入居して自宅が空き家になっている場合には、自宅を売却することも視野に入れましょう。配偶者が居住中の場合や、子どもに資産として残したい場合などは自宅を手放さずに活用する方法もあります。
<リバースモーゲージ>
自宅を担保に金融機関から融資を受け、その資金を老後の生活費や老人ホーム費用に充てる制度です。生前は利息分の支払をし、借り手が住宅を離れたり亡くなった場合に、住宅を売却して債務を返済します。借り手が亡くなるまで住み続けることができます。
<不動産担保型生活資金(旧:長期生活支援資金)>
国が行っている自宅を担保にして融資を受ける制度です。元本返済が不要で、利息だけの支払いが発生します。借り手は自宅を売却することなく、住み続けることができます。
<マイホーム借り上げ制度>
50歳以上の人のマイホームを借り上げて転貸する制度です。最初の入居者の決定以降は、空き家が発生しても既定の賃料が保証されます。自宅を手放さずに老後の生活を支えることができます。
各制度には条件や制約があるため、検討する際には専門家と相談することが大切です。
入居後に老人ホームの費用が払えないという事態を避けるために、入居前に家族やケアマネージャーなどと話し合い、入居者の現状と今後起こりうる自体を考えた入居プランを立てることが大切です。
老人ホームの入居を決める際には貯蓄額や毎月の年金、収入を把握したうえで、長期的に計画をたてて、余裕を持った支払い計画を立てることが重要です。介護度が上がって自己負担が増える、病気などによる出費、家族からの支援の変化も想定しておかなければなりません。施設によっては利用したいオプションサービスがあったり、アクティビティに費用が発生することもあります。複数の施設を比較し、自分の予算にあった施設を選びましょう。
施設に入居をすると必ず居住費用と食費が発生しますが、在宅介護であればその分の費用を抑えることができます。介護度が低く、家族への負担が軽いようであれば、居住費等のかからない在宅介護も検討してみましょう。
デイサービスやショートステイを利用することで、施設と同じように介護サービスを受けることができます。また、ヘルパーや訪問看護などをうまく組み合わせることで、家族への負担も軽減されます。
在宅介護は、予算や状況に応じて柔軟に選択できる利点があります。在宅介護ができる間に今後入居する老人ホームの費用を貯めておくことも可能です。
介護度が上がったり、家族の負担を感じたら施設の利用を検討しましょう。
民間の施設では同じ施設でも入居一時金の有無を選べる場合があります。初期費用が発生しない施設では、月額の利用料が高くなるケースが多いです。一時金を支払うことで、入居後の月額利用料を抑えることができるため、長期的な視点で見れば、一時金を支払った方が安く済むことがあります。契約前に、何年で入居一時金支払い分が回収できるかをシミュレーションしてみましょう。具体的な支払い期間や料金、サービス内容を確認し、計画的に入居一時金を支払うことで、老人ホームでの費用を抑えることができます。
親の身元引受人として、急な支払いが必要になることがあります。滞納金などもあると、まとまった資金が必要です。預貯金での対応が難しい場合、ローンの活用を検討しましょう。
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老人ホームの費用が支払えなくなった場合でも、即時退去を求められることはありませんが、身元引受人や施設に迷惑をかけることとなります。入居前に今後生活や状況に変化があることも想定しながら、余裕を持った資金計画を立てることが必要です。
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老人ホーム費用の支払いが困難になった際、どのような対処法があるのでしょうか?この記事では、老人ホーム費用が支払えなくなった場合の猶予期間、強制退去のプロセス、および支払いが困難になる原因と解決策を詳細に説明しています。また、事前に行うべき資金繰り対策についても触れています。老人ホーム入居を検討中の方、または既に入居している方が直面するかもしれない金銭的問題に対処するための重要な情報を提供しています。