2024年07月01日
近年、MBA取得を検討する社会人が増えています。MBAプログラムでは、経営に必要な幅広い知識と技術を体系的に学ぶことができますが、多くの人が最初に気にするのが「学費」の高さです。そこで本記事では、これからMBA取得を考える人のために、MBA取得にはどのくらいの費用がかかるのかを学び方ごとに詳しく解説し、さらにMBA取得費用のための資金調達方法を紹介します。
目次
MBAを取得するためにかかる費用や学費は、国内のMBAまたは海外のMBAのどちらを選択するかによって大きく変わります。
また、全日制大学に通いフルタイムで学ぶのか、仕事を続けながらパートタイムで学ぶのか、もしくは国内外のオンラインMBAを選択するのかによっても費用は異なります。
<海外MBAの方がかかる費用が高い>
一般的なMBAの取得費用の相場は、国内MBAが約100万~400万円程度、海外MBAが約800万~2,000万円程度と、海外MBA取得にかかる費用の方が高い傾向にあります。さらに、海外留学をしてMBAを取得するためには、渡航費や滞在費など学費以外の費用も必要です。したがって、どの形式でMBAを学ぶかは、ライフスタイルや予算に合わせて慎重に検討しましょう。
国内MBAを受験するにあたって予備校を利用する場合、学費として30万円前後が必要です。なお、通信講座を併用してコストを抑える予備校も存在します。独学で勉強することも可能ですが、予備校では小論文、経営学講義、研究計画書、面接など国内MBAの入試科目をすべてパックで受講すると効果的です。
<海外MBAを受験するには英語力も求められる>
海外MBA受験の準備には、エッセイライティングのネイティブ添削やコンサルティングなどの利用に約40万円程度がかかります。また、海外MBAの出願基準となるTOEFL iBT®やGMATなどの受験費用も必要です。スコアを上げるためにこれらのテストを4〜5回受けることを考慮すると、さらに約30万円程度の資金が必要です。
国内MBAの取得にかかる費用の相場は約100万~400万円です。プログラムの内容や履修期間、国公立または私立、フルタイムかパートタイムかによって費用が異なります。
近年、海外のトップスクール同様のMBA教育の質を保証する「国際認証」を取得する大学院も増え、国内MBAを取得後に世界で働きたいと考えている人やブランディングを重視する人に注目されています。国際認証を取得している有名な大学院としては、早稲田大学大学院や慶應義塾大学大学院などが挙げられます。
費用相場 | 履修期間 | |
---|---|---|
全日制大学(国公立) | 約100万~160万円前後 | 1~2年 |
全日制大学(私立) | 約100万~400万円前後 | 1~2年 |
大学院の夜間制・フレックス制(国公立) | 約100万~140万円前後 | 最短1~2年 |
大学院の夜間制・フレックス制(私立) | 約100万~340万円前後 | 最短1~2年 |
国内オンラインMBA | 約100万~300万円前後 | 最短1~2年 |
全日制大学は、会社を辞める、休職するなどして平日の日中に通学が可能な人を対象としています。学生の中には、企業派遣制度を利用して全日制大学でMBAを学んでいる人もいます。また、一般的な大学院と同じ時間帯に開講されるため、大学から進学した社会人経験のない大学院生もいます。
国内フルタイムMBAの費用は約100万~400万円程度であり、入学金と1年もしくは2年間の授業料が含まれます。なお、入学金と授業料の設定は大学ごとに大きく異なります。
平日の夜間と土曜日、もしくは土・日曜日に講義が行われるパートタイムMBAの最大のメリットは、働きながら学べることです。そのため、仕事を辞めたり、海外に留学することが難しい社会人の多くがパートタイムMBAを選択します。
パートタイムMBAにかかる総費用は約100万~340万円程度とフルタイムと同等であり、大学院ごとに金額の設定が異なる点も同じです。パートタイムMBAの一般的な履修期間は2年ですが、最短1年で修了することも可能です。
<慶應義塾大学ビジネススクール(KBS)の学費は約700万円>
慶應義塾大学ビジネススクール(KBS)のEMBA(Executive MBA)クラスの学費は、約700万円と最も高額です。EMBAは中核人材の育成を目指し、入学条件として15年以上の勤務経験が求められます。
オンラインMBAの費用相場は約100万~300万円程度で、費用の面ではフルタイムやパートタイムMBAと大きな差はありませんが、他のプログラムよりも自由度が高い点が利点です。
指定された日時にオンライン講義を受ける必要がある場合もありますが、アーカイブされた講義を好きな時間に視聴することができるため、忙しい仕事の合間にMBAを取得することが可能です。
<2~5年かけて履修できるプログラムもある>
一般的な国内オンラインMBAの履修期間は2年ですが、最短1年のプログラムもあれば、2~5年をかけて履修できるプログラムも存在します。ただし、3年以上在籍する場合は、かかる費用を事前に計算しておくことが大切です。
海外MBAの取得費用は約800万円から2000万円と、国内MBAに比べて高額です。海外MBAでは、多様な人脈のネットワークを構築したり、就職や転職活動時にブランディングできるなどの理由から多くの人に選ばれています。
費用相場 | 履修期間 | |
---|---|---|
アメリカMBA | 約1,300万~2,000万円前後 | 2年 |
その他海外MBA | 約800万~1,400万円前後 | 1年 |
海外オンラインMBA | 約100万~300万円前後 | 最短1~2年 |
MBAの発祥地であるアメリカは、学校の数と質の高さ、幅広い就職機会と収入アップの可能性があり、海外留学先の第一候補とされています。アメリカのMBAの費用は学校のランキングによって大きく異なり、上位校ほど高額です。
また、ロンドンなどヨーロッパ地域の海外MBAは履修期間が1年間であり、そのため1年分の授業料はアメリカの上位校よりも高額ですが、履修期間が2年間のアメリカよりも総額を抑えることができます。
<海外オンラインMBAの授業は英語で行われる>
海外オンラインMBAの履修期間は平均で約3年かかるため、費用がかさむことも予想されます。しかし、海外MBAの授業はすべて英語で行われるため、ビジネスで使える英語力を向上させたい人にとっては、国内よりも海外MBAが選択肢として良いでしょう。
海外MBAを取得するためには、学費以外の費用も必要です。それぞれの項目と費用の相場を詳しく見ていきましょう。
海外のMBAプログラムに応募する際には、TOEFL iBT®テスト、GMAT™、またはGRE®で一定のスコアを達成する必要があります。これらのテストで目標スコアをクリアするためには、予備校の学費や試験料に約70万円がかかることが一般的です。また、渡航費としてはシーズンによって異なりますが、約30万円程度かかる場合があります。
海外留学の場合、現地での滞在費用が必要になります。家賃は居住エリアによって異なりますが、年間で約200万円から300万円程度です。その他に、食費は月に約5万円かかるとして、年間で約60万円程度、さらに通信費や保険料、その他の雑費も必要になります。
テキストの代金は1冊あたり日本円で2万円から3万円程度かかるため、新品のテキストを使用する場合、年間で20万円以上必要です。ただし、多くの学生は中古やコピーのテキストを使用しています。キャンパス近くの古本屋では、優秀な学生が書き込みを残したお宝テキストを安く入手できる可能性もあります。
MBAを取得したい学校はあるけれど、費用面がネックとなっている場合は、奨学金や補助制度、教育ローンを利用することを検討してみましょう。
MBA取得を目指す人が利用できる奨学金はいくつかあります。まずは、奨学金の利用を検討しましょう。
国内MBAの取得を目指す人が申請できる奨学金には、日本学生支援機構や民間・地方公共団体が設ける共通の奨学金と、各大学が独自に設ける奨学金があります。これらの奨学金には、選考基準や支援内容がそれぞれ異なります。
海外MBA取得のための留学費用に役立つ奨学金制度は、公的奨学金と民間奨学金の2種類に分かれます。多くの奨学金には返済義務がありますが、一部の給付型奨学金制度では返済が不要です。ただし、奨学金の申込条件や応募期間は限られているため、事前に確認しておくことが重要です。
会社にMBA取得や海外留学費用を補助する「社費留学制度」がある場合は、ぜひ申請しましょう。また、社費留学制度がない企業でも、海外留学に活用できる休職制度を設けているところもあります。
ただし、社費留学制度の利用には、一定の勤続年数や社内選抜に合格する必要など一定の条件があります。具体的な制度の有無や条件、社会保険料の取り扱いについて、事前に人事部門に確認しておくことが大切です。
教育訓練給付制度は、働く人の能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職促進を目的として、国が受講費用の一部を支給する制度です。そのなかの中長期的なキャリア形成を目指す「専門実践教育訓練給付金」が、MBA取得費用の対象となります。
専門実践教育訓練を修了後1年以内に目標として資格を取得し、雇用保険の被保険者として就職すれば、教育訓練経費の70%(年間上限56万円)が支援されます。したがって、MBAを2年間で修了すれば最大112万円の支援を受けることができます。
教育ローンを活用するとMBA取得費用そのものを抑えることはできませんが、分割払い方式を利用できます。
日本政策金融公庫が提供する「教育一般貸付(国の教育ローン)」は、社会人が自身のMBA取得費用のために申し込むこともできます。国の教育ローンは民間の教育ローンよりも金利が低く、返済期間も長く設定されています。ただし、利用条件が限られているため、事前に確認することが必要です。
銀行などの民間が提供する教育ローンにも、社会人がMBA取得費用に活用できる商品があります。ただし、銀行の教育ローンは通常、働きながらでないと利用できず、フルタイムMBAや海外MBAの取得には利用できない可能性があります。
MBA取得の費用に使える教育ローンを探すなら、クラウドローンの利用をおすすめします。
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MBAの取得には、確かに大きな費用がかかりますが、学費の安さよりも自分の目指すキャリアや学びたい内容、そして自分のライフスタイルに合った学び方を重視して選ぶことが重要です。MBAプログラムは内容によって得られるものが異なり、それに応じて学費も変動します。
せっかくMBAを取得するのであれば、学費だけでなく、自分の将来のキャリアアップに本当に必要な知識やスキルを提供してくれる学校を選びましょう。
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