2024年11月08日
輸入車を購入する場合、多くのドライバーは正規代理店が取り扱っている「正規輸入車」を選ぶでしょう。
しかし、世界中で販売されている輸入車の中には、残念ながら正規のルートで輸入が難しい(代理店が取り扱っていない)ものも数多く存在しています。
正規代理店を通さずに輸入された車は「並行輸入車」と呼ばれ、どうしても欲しい車を手に入れるために並行輸入という選択肢を選ぶ人も少なくありません。
この記事では、並行輸入車について、正規輸入車との違いに触れつつ解説します。
目次
並行輸入車とは、正規代理店からのルートを「正規ルート」とした場合に、それとは異なる非正規のルートで輸入された輸入車のことをいいます。
並行輸入車として取り扱われる車の多くは、海外メーカーが製造・販売している車になりますが、厳密には海外で販売されている日本メーカー車も対象になります。
並行輸入は、主に以下のようなケースで利用されることが多い販売形態とされます。
なお、並行輸入車は正規ルートで手に入れた車でないことから、故障やメンテナンス時のアフターサービスにつき、正規代理店の工場で受け付けてもらえないなどのリスクがあります。
並行輸入車と正規輸入車は、ともに輸入車である点は共通しているものの、日本国内で乗ることを想定した場合、購入の難易度やランニングコストなど複数の点で違いが見られます。
以下、特筆すべき違いをいくつかご紹介します。
正規輸入車を購入する場合、基本的に海外メーカーが“日本で販売することを決めたモデル”だけしか選ぶことができません。
「お目当てのメーカーの車であれば特段気にしない」という人であれば問題ありませんが、車を購入するにあたり「この車じゃなきゃダメなんだ」という強い気持ちがある人にとっては、不満足な結果につながるおそれがあります。
しかし、並行輸入車を選ぶ場合は、すでに日本で販売が終了している車種や、日本では販売されていない車種を購入することもできます。
よって、どうしても欲しい外車がある場合は、並行輸入の方が納得のいく買い物を実現できるはずです。
並行輸入車は、現地における購入手続きのタイミングで「為替レート」の影響を受けます。
簡単に考えれば、円高のタイミングなら安く購入できますし、逆に円安なら割高になるものと想定されます。
これに対して正規輸入車は、新車価格が為替の影響を受けるとしても、頻繁に値上がり・値下がりすることは考えにくいでしょう。
基本的には店頭で提示された価格をもとに、ユーザー側とお店側の交渉の末、最終的な販売価格が決まります。
よって、大幅に購入予算を節約しつつ、お目当ての車を購入したいと考えているのであれば、並行輸入車を選んだ方が購入費用を安く抑えられる可能性があります。
並行輸入車を購入する際は、その車の整備・修理に明るい業者を見つけておかないと、購入後に自力でメンテナンスしなければならないリスクがあります。
そもそも、日本の正規代理店で取り扱いがない車を購入した場合、仮に購入した車のメーカーの正規代理店に修理を依頼したとしても、工場で整備を受け付けてもらえない可能性が高いのです。
その大きな理由の一つが「部品の調達」で、日本で売られていない車種の修理をする場合、海外から取り寄せる必要があります。
日本の正規代理店に情報がない部品も多いことから、一つひとつ部品を探すにしても手間がかかることが予想され、海外サイト等で購入する場合は配送料も発生するため、並行輸入車は誰でも気軽に購入できるタイプの車とはいえません。
自動車保険を取り扱っている保険会社の中には、並行輸入車が自動車保険に加入できないというルールを設けているところも少なくありません。
特に、Web上で契約するタイプの自動車保険会社は、並行輸入車の契約を断られる可能性が高く、OKだったとしても別枠で相談しなければならないなどの不便があります。
任意保険の選択肢が限られることは、それだけ日本の公道を走行する上で不利になることが予想され、例えば車両保険に加入できなければ、自分の運転ミスで事故を起こした際など、修理に実費を支払わなければならないケースも十分考えられます。
車に乗る以上、万一の備えをしっかりしておきたいと考える人は、正規代理店を通して輸入車を購入した方が安心できるはずです。
並行輸入車を購入する際は、海外から日本まで車を輸送するための料金を、購入者が負担することも珍しくありません。
本体価格は安くなったとしても、それ以外の諸費用がかさめば、結果的に正規代理店を通して購入した方が安上がりになる可能性は十分あります。
また、並行輸入車は日本で走ることを想定したカスタマイズが行われていない可能性があるため、排出ガス検査などの手間もかかることが予想されます。
日本の安全基準が満たされていない場合は、改造を施さなければならず、それにもコストがかかることを覚悟する必要があるでしょう。
先述した通り、並行輸入車はメンテナンスや自動車保険加入といった部分で、正規輸入車に比べて不利な扱いを受けるおそれがあります。
仮に、車を売ろうと考えた場合、買取業者や中古車販売店が不便さを考慮して、売値を安くすることが予想されます。
苦労して並行輸入で欲しい車を手に入れた人にとっては、売値を安くされることに抵抗感を感じるかもしれませんが、当然ながら次の乗り手が車に詳しい人とは限りません。
国内の知名度も低いことから、一般的な中古車販売店であれば、希少価値をアピールして売り込むのにも限界があるでしょう。
ただし、マニアックかつ価値が高い車に関しては、売り先によっては高額で買い取ってもらえる可能性もあります。
並行輸入車は、正規輸入車に比べると、購入や維持にドライバーの努力が求められる傾向にあります。
しかし、次のような特徴を持つドライバーにとっては、購入後に手間がかかることも含め、並行輸入車が魅力的に感じられるでしょう。
正規輸入車を購入する場合、正規代理店が商品の信頼性を担保し、アフターサービスも備えていることから、必然的に車の本体価格は並行輸入車に比べて高くなりがちです。
これに対して、並行輸入車を自分で買い付ける場合、各種手続きも含め自力で行うことを想定しているなら、業者に中間マージンを取られる心配がありません。
海外での買い付け、日本への輸送、車検を通すために必要な改造・登録などの手間が惜しくない人であれば、正規代理店を通して購入するよりも安価で購入できるでしょう。
日本で正規代理店が販売していないグレード・車種をどうしても手に入れたい人にとって、並行輸入は魅力的な方法です。
極端な話、他の車は「絶対に買いたくない」と思うほど入れ込んでいる車があるなら、並行輸入にあたっての様々なハードルを越える価値はあるかもしれません。
購入後の維持はともかく、並行輸入自体は代行業者もいくつか存在するため、外国語が不慣れな人でも、目当ての車を並行輸入で手に入れられるチャンスは十分あります。
自分が並行輸入で購入を検討している車につき、メンテナンスできる工場が近所になかったとしても、最悪「自分で修理すればいいや」と思えるほどその車を愛しているなら、正規代理店で車を購入する以外の選択肢も柔軟に選べるでしょう。
選ぶ車によっては、日本国内でたくさんのファンたちがコミュニティを作っていて、メンテナンスに関する情報収集も可能な場合があります。
購入を検討している車のコミュニティが国内にあり、自力である程度メンテナンスができる自信があるなら、並行輸入にチャレンジするのも一手です。
ここまでお伝えしてきた通り、並行輸入で外車を購入する場合、ドライバー側にも何らかの負担・努力が要求されます。
よって、次にご紹介するようなタイプの人は、並行輸入で外車を購入するには向かないものと考えられます。
おそらく、日本で運転するほとんどの自家用車ドライバーは、愛車に何らかのトラブルが生じた際、工場などに車を乗り付けて対応をサービスマンに任せるのではないでしょうか。
日本ではアフターサービスが充実しているメーカー・ディーラーが多いため、それ自体は何ら不自然ではありませんが、整備等のサービスが受けられない可能性が高い並行輸入車となると問題です。
万一、愛車を修理してもらえる工場が見つからなかった場合、購入してから間もなく廃車にしなければならないケースも十分考えられます。
自分で愛車の面倒を見られない人は、正規代理店を通して購入した方が無難です。
正規輸入車であれば受けられる保証・アフターサービスは、日本車との違いが多い外車を運転するにあたり、多くのドライバーにとって支えとなるものです。
しかし、並行輸入車の場合、基本的に手厚い保証・アフターサービスを受けることは難しいでしょう。
保証やアフターサービスを使わずとも、ノートラブルで外車に乗りたい人は、購入段階で車を目利きする必要があります。
目利きができないと、購入後に安全上の問題が発覚したり、運転していて不具合が多くなったりするおそれがあるため、自信がない場合は並行輸入を控えましょう。
並行輸入車は日本では見かけない車が多く、それだけに魅力的ではあるものの、日本で乗り続けるには諸々の制約があることも事実です。
よって、車種へのこだわりよりも「安心して外車に乗りたい」という気持ちが強いのであれば、多少金額は高くても正規輸入車を選んだ方が確実です。
購入にあたり、予算が届かないことに不安を感じている場合は、カーローンを組んで支払負担を減らすのがよいでしょう。
ただし、一口にカーローンといっても様々な種類があり、金利も異なるため、やみくもに選ぶと損をしてしまうおそれがあります。
正規輸入車を購入する際は、代理店からカーローンを勧められることが多いものの、総じて金利が高くなる傾向にあります。
他に選択肢がなければ、代理店が勧めるカーローンを利用するのも一手ですが、まずは「金融機関」が取り扱っているローンの審査を申し込んでみることをおすすめします。
金融機関で取り扱っているカーローンは、総じて金利が低く抑えられており、利用することで支払時の負担を軽くできます。
車を担保にすることがないため、購入後の車の持ち主がドライバーになることもメリットですが、それだけに審査は厳しくなります。
しかし、審査の難易度は金融機関によって異なるため、ローンを組む際はできるだけ多くの金融機関から提案を受けることが大切です。
低金利ローンのマッチング&比較サービス「クラウドローン」を利用すれば、Web上で年齢・家族構成・年収といった基本情報を入力するだけで、自分の条件にマッチする金融機関から提案を受けられます。
並行輸入車とは、正規代理店を通さず輸入された車のことをいい、並行輸入は日本では販売されていない車種などを手に入れるのに用いられます。
しかし、並行輸入車は整備や修理、任意保険加入などで制約が多く、ランニングコストが高額になる可能性があります。
整備できる工場が見つからないケースも十分考えられるため、並行輸入で外車を購入するのは、どちらかというとメンテナンスを苦にしない人向けといえるでしょう。
安心して外車に乗りたい場合は正規輸入車を選び、購入資金は低金利のカーローンを利用することをおすすめします。
「どの銀行が融資をしてくれるか分からない」をクラウドローンが解決
クラウドローン(https://pre.crowdloan.jp/)は、個人が銀行から低金利でマイカーローン、教育ローンなどの融資を受けられる国内唯一のプラットフォームです。
融資の目的や時期、金額などをクラウドローンに登録すると、各銀行が融資可能な金額や金利のプランの直接提案してくれます。時間と労力をかけずに複数の銀行からより条件のよい融資を見つけることができます。
詳しくはこちら
クラウドローンとは
“借りたい”を登録して
お得な提案を待つだけ
融資をしたい銀行から、直接プラン提案を受けることで、
資金を必要としている一人でも多くの人に、融資の機会を提供します。