2024年11月28日
自動車産業は、日本の「お家芸」とまでいわれるほど、日本の経済を長年支えてきた産業の一つです。
そのような事情もあり、車に対するこだわりがない多くの日本人は、何となく、無難だからという理由で日本車を選んでいるかもしれません。
しかし、世界各国において日本車の人気は高く、ある意味では日本人以上に正しくその魅力を理解しているドライバーも数多く存在しています。
この記事では、世界から見た日本車の特徴や魅力・将来の課題などについて解説します。
目次
多くの人がご存じの通り、日本車は世界中に輸出されており、現地で生産されているものも数多く存在しています。
そして、日本車に乗っている海外の人々は、それぞれの観点から日本車を評価しており、国ごとに評価も異なります。
海外の日本車の評価について語る上で、日本と関係が深いアメリカの評価は欠かせないものです。
アメリカは、輸入当初から現代までの歴史の中で日本車の評価が反転するという、稀有なケースの国として知られています。
そもそも、日本車が本格的に海外に輸入され始めたのは1958年のこと、日本車がエントリーした「オーストラリア・ラリー」で入賞したことがきっかけとされます。
アメリカに輸入された当初は、ビッグサイズのアメリカ車に気圧されている状況でしたが、その後排気ガス規制やオイルショックなどの出来事を経て「燃費が良く壊れにくい」日本車の評価が高まったのです。
日本車がアメリカで人気を集めたことは、日本にとってプラスの面だけでなく、日本経済摩擦に代表されるようなマイナスの面も引き起こしました。
しかし、アメリカ内に日本車製造工場ができ、現地の雇用が安定すると、日本車はアメリカ社会に自然な形で溶け込むことに成功しています。
実用・実利面を車に求めるアメリカ人と、日本車の相性は良かったといえるでしょう。
古くから世界を視野に入れて車を製造・販売してきた歴史のあるヨーロッパでも、日本車に対して「故障が少ない」と評する意見は一定数存在しています。
車の耐久性に対する評価はアメリカと一致していますが、それでも欧州車が歴史の中で築き上げてきた牙城を日本車が崩すのは、難しい傾向にあると言わざるを得ません。
というのも、欧州車にはいわゆる「階層(ヒエラルキー)」が厳然として存在しており、ハイクラスの車種や一般庶民が乗る車種が分かれているのです。
このような考え方は日本においても見られ、ヨーロッパ諸国のメーカーが製造・販売している車は“魅力的な車”として認知されており、いわゆる「成功者が乗る車」「お金持ちが乗る車」として外車をあげる人も一定数存在しています。
残念ながら、欧州において日本車は一般庶民が選ぶクラスの中でも“中ほど”に位置する車種となっており、欧州の交通事情にマッチしない、高級ブランドのサービス体制が弱いなどの意見も聞かれます。
ただし、ハイブリッド車に対しては別格とする意見もあるため、日本車が一概に低く見られることはないようです。
車の歴史に深く関わるアメリカ・ヨーロッパのユーザーが日本車を厳しめに評価したとしても、それは歴史の流れを考えれば妥当といえるかもしれません。
しかし、世界各国に目を向けると、日本車の評価が高い国・地域は存在しています。
例えば、東南アジアやオセアニアでは多くの日本車が走っており、総じて日本車の評価も高めです。
中古の日本車を購入する場合でも、高額で取引されることは珍しくなく、欧州ブランドと同格に評価されるメーカーもあるほどです。
オセアニアの場合は、イギリスの影響を受けている国が多く、日本と同様に右ハンドル車が走行しています。
右ハンドル車をそのまま輸入できるため、他国の左ハンドル車に比べてコスパが良く、この点も日本車が評価されやすい理由の一つに数えられます。
また、走行距離10万km程度で買い替えを検討する日本とは違い、オセアニアでは走行距離40万kmに達する中古車が現役で活躍していることも珍しくありません。
これは、日本車がメンテナンスさえすれば長年乗り続けられることを示す好例といえるでしょう。
日本車を評価する国の多くは、主に日本車の「経済性の高さ」を評価する傾向にありますが、それだけが日本車の魅力というわけではないようです。
以下、世界のドライバーたちが認める日本車の魅力について、主なものをいくつかご紹介します。
日本車と外車を比較した際、もっとも分かりやすい日本車のメリットは、その燃費性能の良さでしょう。
自動車市場に初めてハイブリッド車が登場した際は、日本人でさえその燃費性能に驚いたものです。
しかし、日本車の素晴らしいところは、一般的なガソリン車であっても燃費性能が高く仕上がっている車が多いことです。
車の開発にあたっては、多くのメーカーが低燃費・軽量化を命題に開発を進めてきた歴史があります。
メーカーの中には、車を極限まで軽くすることにつき、燃費性能を向上させるだけでなく「製造時のエネルギー削減」にまで意識を向けているところもあります。
燃費性能が良い車を選ぶことで、燃料代の節約やCO2排出削減が見込めるため、車に経済性・地球環境への配慮を求めるドライバーにとっては日本車が魅力的に見えることでしょう。
総じて車が壊れにくい、トラブルが生じるリスクが低いことも、日本車の美点とされます。
日本車など日本産の自動車が壊れにくい理由として、時々「アメリカ人の乱暴な運転操作でも壊れないように作ったから」などの皮肉めいた意見が聞かれることもありますが、実際アメリカを含む海外諸国の過酷な環境でも多くの日本車が元気に走っています。
日本車のトラブルが少ないのは、ディーラー等のサポート体制が充実しているなどの理由も考えられますが、部品製造時における品質管理のレベルが高いこと、メンテナンスがしやすい構造になっていることなどもポイントになるでしょう。
もちろん、世界展開している欧州車の中にも、壊れにくい車を製造・販売するメーカーは存在していますが、その分修理費用が高くついてしまうケースも珍しくないため、故障を気にせず走れるという点では日本車のメリットは大きいはずです。
もう一点、日本車の魅力を語る上で無視できないのが、その幅広いラインナップです。
日本の自動車メーカーは、その多くが女性向け・ファミリー層向け・シニア向けといったように、総じて幅広い車種をラインナップしています。
海外で販売されている車種の中には、日本ではあまり見かけないピックアップトラックなどもあり、どの国でも多様な顧客層を見据えていることが分かります。
砂漠などの過酷な環境での使用にも堪える本格クロカンモデルなど、悪路走破性の高い車も海外で人気を集めています。
また、日本人には意外に思えますが、近年アメリカで日本の「軽トラ」が人気を集めているのも面白い現象です。
このブームの背景には、ピックアップトラックの大型化・価格急騰に対する反発があるものと考えられています。
ここまで、主に日本車の魅力について、海外のドライバーがどのように感じているのかをご紹介してきました。
しかし、現代における日本車市場は決して順風満帆というわけではなく、将来的には厳しい環境に置かれることが予想されます。
日本では他国に例を見ないスピードで少子高齢化が進んでおり、そのような中で自動車業界も労働力不足の影響を受けている状況です。
また、かつては若者のステータスの一つであった“車の保有”という価値観にも変化が生じており、近年では車を持つことに興味を示さず「免許を取らない」若年者も増えてきています。
実際、都市部などでは公共交通機関が発達していることから、あえて車に乗る必要はないと考える人がいるのもうなずけるでしょう。
このような状況においても、あえて「車に乗りたい」と若年者に思わせるような車づくりができるかどうかが、メーカーには問われています。
日本はハイブリッド車の技術が高く、国内・海外で一定のシェアを確保しており、今後もラインナップの主流になることが予想されます。
しかし、BEV(バッテリー式電動自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド自動車)、FCEV(燃料電池自動車)といった次世代の自動車については、日本国内においてまだ普及が限定的な状況です。
隣国の中国ではすでにEVが普及している状況であること、日本でも将来的にガソリン車の新車販売が難しくなることなどを考えると、EV等の競争力に乏しいことは日本車の不安要素といえます。
未来の自動車業界は、「Connected (コネクテッド)」「Autonomous (自動運転)」「Shared (シェアリング)」「Electric (電動化)」という、いわゆる「CASE」への対応を迫られています。
そして、自動運転など自動車に関する新技術は、電気で動くEVとの相性が良いと考えられています。
しかし、先述したようにEVの普及ペースが遅い日本、および日本車にとっては、CASEへの対応の遅さが大きな弱点となる可能性があります。
極端な話、CASEに対応できない日本車が増えてしまうと、将来的に日本車を販売できる国・地域が大幅に減ってしまう恐れさえあるのです。
日本車の魅力は、日本車にしか乗ったことがない人には、なかなか分かりにくいかもしれません。
客観的な立場で日本車の良さを知りたいなら、日本車と外車の両方に乗ってみて、日本車の良さを再認識することをおすすめします。
日本車と外車は、それぞれ設計思想や想定されている道路環境が異なるため、運転時の魅力や注意点にも違いがあります。
すでに免許や車を持っている人は、現在乗っている車が日本車であれば外車に、外車であれば日本車に乗ってみることで、その違いを体感できるはずです。
車に乗ることには興味があるものの、まだ免許を持っていない場合は、まず「普通自動車免許を取得する」というハードルを越える必要があります。
近年では、丁寧な指導をしてくれる自動車学校も増えているため、安心して免許を取得できるでしょう。
しかし、車を買うにせよ、免許を取るにせよ、まとまったお金が必要になります。
そこで重要なのが、カーローンや運転免許ローンを賢く利用して、支払負担を減らすことです。
カーローン・運転免許ローンは、信販会社や大学生協、消費者金融など様々な企業・組織が取り扱っています。
しかし、これらのローンは金利が高い傾向にあり、返済負担が大きくなるおそれがあるため、まずは金利が低い「金融機関」が取り扱っているローンを選びましょう。
低金利ローンのマッチング&比較サービス「クラウドローン」を利用すると、Web上で基本情報を入力すれば、全国各地の金融機関から自分の条件にマッチする提案を受けることができます。
自宅近辺の金融機関が限られる方や、融資の審査に通るかどうか不安な方は、クラウドローンを経由してローンを組むことを検討してみましょう。
日本車は、世界中で概ね高い評価を得ており、特に燃費の良さ・壊れにくさなどが評価されています。
ハイブリッド車のように、燃費性能が高い車種は、審美眼が厳しい欧州でも一定の評価を得ています。
また、日本車はメンテナンスがしやすいこともあり、海外では長期にわたり同じ車をメンテナンスして乗り続けるドライバーも数多く見られます。
将来的には、国内市場の縮小やEV分野での競争力向上といった課題を克服しなければならない運命にありますが、日本車が世界で培ってきた信頼性は、そう簡単には揺らがないでしょう。
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