2023年06月01日
子どもの高校や大学、大学院などへの進学のために、親が教育資金を借りる教育ローン。しかし、一般的な教育ローンは、会社員や契約社員でなければ申し込むことが難しいのが実情です。そこで今回は、主婦やパートでも借りられる教育ローンはあるのかを徹底調査。審査通過の条件やポイントをくわしく説明していきます。さらには、ローン以外の教育資金調達方法もあわせて解説。子どもの進学をサポートするために、最善の手段を見つけましょう。
目次
教育ローンは、使用用途を子どもの教育資金の支払いに限定した目的別ローンのひとつです。奨学金では子ども自身が契約者になるのに対し、一般的な教育ローンでは、子どもが高校や大学などに就学する保護者が申し込み、元金に利子を含めて月々返済していきます。教育ローンの使用用途は幅広く、教育に関する資金であれば、入学金や授業料、下宿費用などさまざまな資金に使用できるのが特徴です。
<教育ローンは2種類>
教育ローンは、日本政策金融公庫がおこなう「国の教育ローン」と民間の銀行や信用金庫が取り扱う「銀行の教育ローン」の2種類に分けられ、それぞれに所得制限などの利用条件や金利、借入限度額や返済期間などの利用方法などが違います。
国の教育ローン | 銀行の教育ローン | |
借入限度額 | 子ども1人あたり350万円(要件を満たせば450万円) | 金融機関ごとに異なる |
金利 | 固定金利1.95%(要件を満たせば1.55%) | 変動または固定金利国の教育ローンより高め |
受け取り方法 | 1年間に必要な額を一括で借り入れ | 一括または必要な都度借り入れ |
返済期間 | 最長18年 | 銀行ごとに異なる |
表を見てもわかるように「国の教育ローン」と「銀行の教育ローン」には、借入限度額や金利だけでなく、利用方法などにもさまざまな違いがあります。ここからは、それぞれの特徴をくわしくみていきます。
日本政策金融公庫が取り扱う国の教育ローンの正式名称は「教育一般貸付」といい、教育に関する家庭の経済的負担軽減や、教育の機会均等を目的としています。公的制度である国の教育ローンは、世帯年収に上限を設けているところが特徴です。さらに、母子、父子家庭や世帯年収が200万円以下の場合など、一定の条件を満たした場合に受けられる優遇もあり、所得の低い家庭でも利用しやすいローンです。
<返済計画を立てやすい>
国の教育ローンは、子ども1人あたり最大450万円までの一括借入型です。金利は安定した固定型を採用し、年1.95%(2023年5月)と比較的低めに設定されています。そのため、月々の返済額も無理のない程度に抑えられ、返済計画が立てやすいところもポイントです。
銀行の教育ローンの金利や利用条件は、銀行ごとに異なります。借入方法も、一括借入型と必要な都度借り入れられるカードローン型から、使い方に合わせて選べます。また、ローンの利用者が死亡または高度障害の状態になった場合に備えられる「団体信用生命保険」がついた商品もあるなど、充実したサービスを受けられるのも特徴です。
<借入限度額が高い>
国の教育ローンの借入限度額は最大450万円ですが、銀行の教育ローンの借入限度額は500〜1,000万円程度と各金融機関ごとに違います。また、銀行によっては最大3,000円まで借入限度額を引き上げられるプランもあり、多額な費用が必要な医学部や歯学部への進学にも対応できます。
主婦が、審査の厳しい教育ローンの借入主になることはできるのでしょうか? ここでは、主婦でも借りられる教育ローンはあるのか、専業主婦でも借りられるのかを確かめてみましょう。
他のローンに比べて審査基準が厳しいとされる教育ローンですが、パートなどで安定した収入のある主婦であれば借りられる商品も存在します。また、銀行の教育ローンで借りられない場合でも、国の教育ローンであれば借りられる可能性があります。
ただし、特に審査の厳しい銀行の教育ローンでは、申込条件が年収200万円以上とするなど、年収や勤続年数によって借りられない可能性も高いのが実状です。場合によっては、借入金額を制限されたり保証人を求められることがあります。
しかし、すべてのパート主婦がローンを利用できるわけではありません。国の教育ローンを申し込めるのは「主に生計を維持されている世帯主」となっているため、扶養内で働くパート主婦は基本的に申込むことはできません。
どんなローンであっても、利用条件として「安定継続した収入があること」を求められ、返済能力が無いと融資を受けることはできません。よって、自分自身の収入が全くない専業主婦が自分名義で教育ローンを組むことはできません。
パート主婦でも申し込める教育ローンには、どのような条件があるのでしょうか? ここでは、パート主婦が教育ローンを申し込むときに気をつけるべき条件とポイントをくわしくみてみましょう。
審査基準が特に厳しい銀行の教育ローンでは、申込条件を年収200万円以上とするなど、年収や勤続に制限を設けているケースも多くあります。条件に満たない場合は借入できないこともあるため、事前の確認が必須です。
どのローンの借り入れの場合でも、必ず返済比率を確かめておくことが大切です。返済比率とは、「年収に占める年間返済額の割合」のことをいい、次の計算式で求められます。
金融機関によって多少の差はありますが、ローン審査通過の目安となるローン比率は、住宅ローンなど他のローンを含め、20~30%程度と言われています。返済比率が高いと返済が困難になりやすく、審査を通過することはできません。
教育ローンを検討する際は、あらかじめ銀行ホームページなどのローンシュミレーターで年間の返済額を算出し、返済比率が基準内に収まっていることを確認してから申し込みましょう。
残念ながら、主婦の場合は審査を通過できず、教育ローンを利用できないケースも少なくありません。そこでここからは、教育ローン以外で子どもの教育資金を調達できる手段を考えていきます。
まずは、子どもと一緒に、奨学金を利用することも検討してみましょう。保護者となる親が申し込み、親が返済する教育ローンに対し、奨学金は子どもの名義で資金を借入れ、子ども自身が返済しなければなりません。主に、大学進学資金として利用されることの多い奨学金ですが、条件をクリアすれば高校で使える奨学金も存在します。
<奨学金は大きく分けて2種類>
奨学金を提供している団体は自治体や大学、民間企業など複数あり、種類もさまざまですが、大きく分けると卒業後に返済する「貸与型」と返済する必要のない「給付型」に分けられます。ただし、「給付型」の収入基準と学力基準はとても厳しく、利用できる人は限られます。
子どもの祖父母などに相談できる場合は、親族にお願いしてみるのもひとつの手段です。ただし、親しい仲であっても、お金の貸し借りには不安がつきものです。その不安を金銭トラブルに発展させないためにも、返済計画を提示したうえで必ず借用書を作成しましょう。
場合によっては、孫の教育資金のためならと、貸与ではなく贈与してくれる可能性もあります。年間110万円以上の贈与は贈与税の対象となりますが、祖父母からの教育費の贈与は、課税対象外となります。
銀行のカードローンを教育資金に利用することもできます。ただし、審査が通りやすいカードローンであっても、基本的に安定した収入がなければ利用できず、消費者金融は、主婦への貸し付けをおこないません。
銀行のカードローンは、配偶者に収入がある場合は、専業主婦が借入することが可能です。配偶者の年収にもよりますが、借入可能額は10~50万円程度。金利も4~15%程度と教育ローンに比べて高いので、いざというときに短期間だけの利用にとどめておきましょう。
最もリスクが少なくおすすめできる方法は、主婦が収入を増やすという選択肢です。取り急ぎ収入を得たいなら、日払いや週払いの仕事を選べます。
専業主婦が社会保険料や所得税がかからない扶養内で働き出した場合、最大年間103万円までの収入が得られます。大学で1年間にかかる授業料は130万円程度なので、8割程度をまかなえるようになります。
また、いままで扶養内で働いていたパート主婦は、子どもの進学を機に、扶養から外れてしっかり働くことを検討するのも良いでしょう。
<自由に使える>
パートで得た収入は教育資金はもちろん、家計の助けや自身のためにすぐに、自由に使うことができます。子どもの教育資金が不要になれば、老後の資金作りにも役立てられます。
まだ子どもは小さいけれど、これからかかる教育資金が不安だという場合は学資保険で備えておくのが得策です。
学資保険とは、その名の通り、子どもの教育資金を準備するための貯蓄型の保険です。毎月決まった額の保険料を支払うことで、子どもが一定の年齢になったとき進学準備金や満期学資金を受け取れます。
<万が一のときにも安心>
一般的な学資保険には、万が一契約者となる親が死亡または高度障害となり支払い不能となったとしても、月々の支払が免除され、満期時の保証金は満額保証される「払込免除特約」がついています。
<途中解約すると損する場合も>
原則として学資保険は満期まで、積み立てた保険料を引き出すことができません。さらに、途中解約してしまうと、損をしてしまう可能性があります。
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主婦やパート主婦でも利用可能な教育ローンを検討する際には、借入条件や利用方法を把握することが重要です。国の教育ローンと銀行の教育ローンにはそれぞれ特徴があり、審査基準や利率、返済期間などが異なります。特に、銀行の教育ローンは収入や勤続年数などに厳しい条件が設けられています。しかし、パート主婦であっても審査を通過できる商品も存在します。さらに、教育ローン以外にも奨学金や親族からの借り入れ、銀行のカードローンなど、様々な資金調達方法があります。重要なのは、借入額や返済計画を考慮し、計画的に資金を活用することです。主婦が教育ローンを賢く活用して、子どもの未来を支える一助となりましょう。