2023年10月19日
自宅を新築する場合、住宅の間取りばかりを気にしていて外構のことは後回しになってしまいがちですが、ローンを組む場合、外構工事をいつおこなうかによって使えるローンが変わってきます。外構工事で損をしないためのコツを解説します。
目次
外構工事は、住宅の外回りの景観や住まいやすさをよくするための工事全般のことをいいます。駐車スペースにカーポートを付けたり、玄関までのアプローチを整備したり、塀で家を囲んだりすることはすべて外構工事です。
一般的に住宅の新築工事のなかに外構工事は含まれていません。注文住宅の場合は土地の使い方が自由なため、住宅の設計と同時に外構工事についても検討が必要です。
外構工事は工事を施す範囲や、設備をどれだけ充実させるかによってかかる金額が大きく変わります。
費用相場は新築の場合でだいたい住宅の建設費用の10%程度が目安といわれていて、30坪の土地の場合だと100〜300万円ほどになります。リフォームの場合だと、工事の内容にもよりますが、100万円程度が相場です。
外構工事 | 費用相場 |
---|---|
駐車場・カーポート | 40~100万円 |
フェンス | 30~60万円 |
門周り | 15~30万円 |
塀・囲い | 100万円前後 |
玄関アプローチ | 30~60万円 |
テラス・ウッドデッキ | 40~50万円 |
庭 | 50万円~ |
照明 | 20万円前後 |
外構工事を必要最低限にするのか、または、庭を大きく設けたり、グレードの高い資材を使った豪華なものにするかは施工主の予算や好み次第です。
次の項目ではそれぞれの外構工事にどれだけ費用がかかるのかくわしく解説します。
駐車するスペースを整備するだけでよいのであれば、土間コンクリート打ちで20万円程度です。クルマを雪やひょうなどや日焼け、鳥の糞などから守りたい場合はガレージやカーポートが必要です。その場合は土間コンクリート打ちとカーポートやガレージを建てる費用をあわせて40万円〜100万円程度かかります。さらに、複数のクルマを駐車する場合や車高が高いクルマにあわせる場合、積雪が多い地域の場合はそれぞれ料金が加算されます。
フェンスはプライバシーを守るための目かくしのためや防犯のために設置されます。材質やサイズ、デザイン、設置する長さなどの選択肢が多いため、どう選択するかによって費用は異なってきますが目安は総額30〜60万円程度です。
門周りの工事では一般的に門扉や門塀、ポスト、表札などの設置をひとまとめで行います。扉や塀などに使用する資材にもよりますが、15〜30万円程度が目安です。コストやデザイン性も大事ですが、使いやすさや防犯性も考慮して選びましょう。
塀や囲いはコンクリートブロックやレンガなどを積み上げたり、それらの上にアルミや樹脂素材のフェンスを取り付けるなど、好みや条件にあわせて多彩なパターンに対応できます。塀を設置する長さや使用する資材によってかかる費用が異なりますが、大まかな相場は100万円前後です。
玄関アプローチとは門周りから玄関にかけてのスペースのことです。砂利や石材、コンクリートなどを敷いて整備します。毎日出入りする場所なので、滑りにくさや歩きやすさなどに配慮しましょう。1平米あたりの価格で計算する場合が多く、一般的に総額30〜60万円程度が相場です。
テラスやウッドデッキは、屋内から屋外へ続く空間で室内を広く見せたり、開放感を演出します。ティータイムやバーベキューなどもできるアウトドアリビングとしての活用や、洗濯物を干したり、ペットが遊ぶ場所としても利用できます。
費用の相場は工事代と資材代を合わせて40〜50万円程度です。テラス屋根を付ける場合は追加で10万円〜30万円程度かかります。屋根の有無や床材を樹脂製にするか天然木にするかなどで費用は大きく変動します。
自宅に庭をつくることで、ガーデニングや家庭菜園などを楽しんだり、樹木を植えて外からの目隠しや、日よけ、風よけにも役立てることができます。
造園費用の相場は、芝生や砂利を敷くだけの簡易な作業であれば10万円程度ですが、庭全体の造園となると100万円程度になることもあります。
デザインも重要ですが、花や木は刈り込みや剪定など定期的にメンテナンスが必要になるため、業者と話し合って管理しやすい庭作りを目指しましょう。
照明は自宅をライトアップしたり、夜間の安全や防犯のためにかかせません。近ごろはセンサーで自動点灯したり、長期間取り換え不要のLEDの商品が増えていて、利便性や節電性能が向上しています。
玄関のアプローチや塀周りに標準的な照明をつける場合は約20万円前後が相場ですが、商品のグレードや設置する所の数によって費用は変動します。
希望をすべてかなえようとしたら、大幅に予算を超えてしまうことがあるかもしれませんが、工事費用は工夫次第で低くおさえることも可能です。外構工事の費用を抑えるための5つのポイントについて解説します。
専門的な技術を必要としない安全で簡単な外構工事であれば、自分でやることもできます。自分でDIYする場合におすすめなのは、庭に芝生や砂利を敷いたり、玄関アプローチに敷石をしたり、花壇をつくるなどの作業です。
ホームセンターなどで資材を調達したり、完成までに時間がかかったりしますが、専門業者に依頼するよりもだんぜん費用を抑えることができます。
外構工事の費用をおさえたければ、外構を専門に扱う業者に直接依頼しましょう。住宅を新築する際などは外構工事も一緒にハウスメーカーや工務店に依頼するケースが多くなりますが、ハウスメーカーや工務店に外構工事を依頼しても、結局、外構業者に委託するだけなので、仲介手数料として1割〜3割程度の費用を上乗せされてしまい高くなってしまいます。
外構工事を依頼するときは、複数業者から見積もりを取り寄せて比較することが重要です。外構の専門業者にはそれぞれ工事に得意、不得意があります。得意な工事は安くできますが、技術がない工事の場合は外注をしなければならないため高くなってしまいます。
見積額とあわせて、業者に今回依頼する工事の実績があるか確認したり、Webサイトで過去の施工例を見るなどして判断するようにしましょう。
外構工事は施工箇所が多いほど費用は高くなります。必ずなくてはならない施工以外は、住み慣れてから必要性を感じたときに施工しても遅くはありません。無駄な出費をしないためにもしっかりとシミュレーションして施工箇所を厳選しましょう。
外構工事に使用する素材や資材を安価なものにすることで費用を下げることができます。たとえば天然石材をコンクリートにしたり、レンガを化粧ブロックにするなどです。仕上がりをイメージして、ランクを落としても差し支えなければ安価なものを採用するようにしましょう。
外構工事に使えるおもなローンは住宅ローンとリフォームローンです。ただし、住宅ローンを利用する場合は注意が必要です。それぞれの利用する際のポイントについて解説します。
外構工事のみだと住宅ローンの対象外になってしまうことが多いです。しかし、工務店やハウスメーカーに住宅の建築と一緒に外構工事を依頼した場合は住宅ローンを利用できます。
住宅ローンを利用するメリットは金利が低いことです。審査が厳しめではありますが、借入額が大きいこともあり、他のローンに比べて安い傾向があります。もうひとつのメリットは、住宅の建築費用と外構工事の費用が同じローンで組めると面倒な手続きの手間が省けることです。
一方、デメリットは、外構工事のみの場合は住宅ローンを組めないことです。住宅ローンの申請をする際に、外構工事の見積書や契約書が必要になりますが、そのタイミングで書類を用意できるのは、ハウスメーカーや工務店が連携している外構業者なので、そのほかの外構業者に依頼することは難しくなります。
リフォームローンであれば外構工事のみの場合も対象になります。住宅の建築を依頼したハウスメーカーや工務店ではない所に外構工事を依頼する場合はリフォームローンを利用しましょう。
リフォームローンは、住宅ローンに比べると審査が通りやすい傾向がありますが、住宅ローンよりも金利が高くなってしまい、さらに住宅ローンの借り入れ状況がリフォームローンの借入可能金額にも影響するため、希望額を借りられないなどのデメリットがあります。
しかし、住宅ローンで住宅と外構の分を借り入れるよりも、住宅ローンとリフォームローンを2重で借り入れた場合のほうが最終的に支払う金額を低くおさえられる可能性があります。その理由はハウスメーカーや工務店を通して外構業者に依頼するケースだと、中間マージンを取られてしまうため、実際にかかる費用よりも15〜30%程度高くなる場合があるからです。
外構工事は急ぐ必要はないので、どちらのケースが自分にとって得なのかをじっくり検討しましょう。
外構工事は外構専門の業者に直接依頼する場合はリフォームローンの利用をおすすめします。住宅ローンをすでに組んでいて、さらにもうひとつローンを抱えることが不安な方には、低金利のローンを探せる「クラウドローン」がおすすめです。
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外構費用にローンを使う場合、金利の安い住宅ローンに組み込むために、住宅の建築を請け負ったハウスメーカーに依頼するか、安く施工してくれる外構業者に依頼するために、リフォームローンを借りるかのどちらかになるケースが多いようです。
どちらが自分に合っているのかを判断するには、住宅のプランを立てるタイミングで外構のことも検討しておくことが重要です。早めに方向性をさだめておけば、あせって誤った選択をすることなく納得のいく結果が得られるでしょう。
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外構工事は住宅新築時にしばしば見落とされがちですが、計画的に進めることでローン選択の幅も広がります。この記事では、新築時の外構工事における費用相場、実施タイミングによって変わるローン選択肢、そして外構工事を損なく進めるためのコツを具体的に解説しています。特に住宅建設費の約10%を占める外構工事の費用を賢く管理する方法が詳述されており、これから家を建てる方にとって非常に有益な情報が満載です。