2023年07月07日
オーバーローンとは住宅ローンの残債が住宅の売却価格を上回っている状態で、このままで家を売ることはできません。しかし、オーバーローンだからといって売却をあきらめる必要はありません。オーバーローンでも家を売る方法は複数あります。この記事では、オーバーローンの家を売る方法のほか、オーバーローンを避ける方法も解説。住宅ローンの完済に利用できるローンを効率的に探せるサービスも紹介しますので、オーバーローンの家を急いで売りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
住宅ローンは家を担保に金融機関からお金を借りるため、ローン返済中の家には「抵当権」が設定されています。抵当権とは、所有者が返済ができなくなった場合に債権者が担保とした土地や建物を売却し、優先的に弁済を受ける権利です。
抵当権が設定されていると、所有者は債務者の同意なしに家を売却できません。このため、基本的に家を売却するには住宅ローンを完済し、抵当権を抹消してもらう必要があります。
住宅ローン返済中の家を売却する場合、売却で得た資金を返済に充てるのが一般的です。そこで、まずはローンの残債と家の売却価格を比較し、完済可能か確認します。
住宅ローンの残債が住宅の売却価格を上回る場合を「オーバーローン」、下回る場合を「アンダーローン」といいます。アンダーローンであれば売却価格で住宅ローンを完済できるため何の問題もありません。しかし、オーバーローンの場合は売却価格でローンを返済しきれないため、家を売るには対策が必要です。
それでは、自宅がオーバーローンとアンダーローンのどちらなのか調べる方法を解説していきます。
まずは、返済予定表で住宅ローンがいくら残っているかを確認します。返済予定表は、固定金利の場合は借入時に渡され、変動金利の場合は金融機関から毎年送られてきます。返済予定表をなくしてしまったときは、金融機関に依頼すれば残高証明書を発行してもらえます。
金融機関によっては、ローン借入者が本人確認書類と返済口座の通帳などを持参すれば、支店やローンセンターの窓口で確認できる場合もあります。
次に、家がいくらで売れそうかを調べます。家の価格は立地や土地建物の状態、周辺環境により左右されるため、不動産会社に査定を依頼しておおよその売却金額を算出してもらいます。
不動産会社によって査定ポイントや重視する項目は異なります。査定価格に数百万円の差が出る場合もあるため、1社だけでなく複数の会社に査定を依頼しましょう。
最後に、住宅ローンの残債と家の売却金額を比較して完済可能か確認します。家を売却するには仲介手数料などの諸費用が売却額の5%程度かかるので、この分も入れて計算します。
ただし、家は必ずしも査定額で売れるとは限りません。実際の売却金額が査定額より安くなることもあるため、ある程度余裕を持たせることが大切です。また、本格的に売却を検討する際は、売却価格でローンの完済が可能か不動産会社に相談しましょう。
スムーズに家を売るために、できればオーバーローンを避けたいもの。そこで、ここからはオーバーローン回避に役立つ方法を紹介します。
家を売却する際の購入者探しや価格交渉などは、基本的に不動産会社の営業担当者がおこないます。不動産会社によっては担当者が営業活動に力を入れず、購入者が見つからなかったり相場を下回る価格を提示される場合もあります。
このため、複数の不動産会社に査定を依頼し、査定内容だけでなく担当者の対応も確認して、できるだけ高く売ってくれそうな不動産会社を選びましょう。
家の売却にハウスクリーニングは必須ではありません。しかし、ハウスクリーニングすることで内覧での印象が良くなり、スムーズな売却に繋がりやすくなります。業者に全て依頼すると高額になるため、可能な限り自分で清掃すれば節約することができます。
また、不動産会社を通して家を売却する場合、成功報酬として仲介手数料を支払います。仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で決められていますが、上限を超えない範囲であれば不動産会社が自由に設定できます。このため、交渉次第では仲介手数料を減額してもらえる場合もあります。ただし無理な値引き交渉により印象が悪くなると、売却活動に悪影響を与えることもあるため注意が必要です。
家を売却して利益が出た場合は譲渡所得となり、通常は税金がかかります。しかし、マイホームの売却は3,000万円まで控除できるため、多くの場合税金はかかりません。
逆に、損失が出た場合は確定申告により税金の還付が受けられます。その年の給与所得や事業所得などほかの所得から損失分を控除(損益通算)でき、その年の所得から控除しきれなかった場合は、譲渡の年の翌年以後3年間繰り越して控除(繰越控除)できます。
オーバーローンだからといって、家の売却をあきらめる必要はありません。オーバーローンの家を売る方法はいくつかありますので、自分に合った方法を探してみましょう。
家の売却金額がローンの残債に満たなくても、貯金などで足りない分を支払えれば問題なく売却可能です。抵当権を持つ金融機関に相談して預貯金から支払う旨を伝えれば、売却を認めてもらえます。
オーバーローンの家を売却して新たな家を購入する場合は、「住み替えローン」を利用できます。一般的な住宅ローンは住宅の購入に必要な価格を超えて借り入れることはできませんが、住み替えローンは新しい家の購入費用にローンの残債額を上乗せして借り入れできます。
ただし、住み替えローンは住宅ローンに比べると金利は高めで、新居の購入費用だけでなく前の家のローンまで借り入れるため返済負担は大きくなります。また、借入額が大きいほどローンの審査は厳しくなるため、収入やローンの返済状況によっては借り入れできない可能性もあります。
フリーローンなどの無担保ローンを借り入れて、住宅ローンを完済する方法もあります。審査にかかる日数が少ないため、急いで売却したいときにも向いています。
ただし、住宅ローンに比べると借入限度額が低いため、残債の額によっては完済できない場合もあります。また、通常の住宅ローンや住み替えローンに比べると金利が高めで、返済負担が増えやすいというデメリットもあります。
急いで売る必要がない場合は、売却を延期して住宅ローンの返済を続け、残債を減らすのもひとつの手です。ただし、築年数が古くなると家の資産価値も下がるため、売却を延期したからといってオーバーローンが解消されるとは限りません。
転勤などの理由であれば、家を賃貸に出して家賃を返済に充てられる場合もあります。しかし、基本的に住宅ローンは自分が住む家にしか使えないため、必ず金融機関に相談しましょう。
住宅ローンの滞納を続けるとローンを分割で返済する権利が失われ、一括での返済を求められます。返済できない場合は金融機関が自宅を差し押さえ、競売で強制的に売却して貸したお金を回収します。
競売では市場価格に比べて低価格で売却されるため、少しでも高く売るためには「任意売却」をおこないます。任意売却とは、住宅ローンの返済ができなくなった不動産を金融機関の承諾を得て売却する方法で、オーバーローンでも売却可能です。
なお、任意売却には金融機関の許可を得ることや、一定期間住宅ローンを滞納し、返済不可能な状態であると認められるなどの条件があります。あくまで最終的な売却手段として覚えておきましょう。
「オーバーローンの家を早めに売りたいけれど、完済できるだけの預貯金がない」。そんなときは銀行のフリーローンを検討してみましょう。フリーローンの金利や借入限度額は銀行によって異なるため、複数の中から条件の良いプランを選ぶことが大切です。
フリーローンを効率的に選びたい方には、クラウドローンがおすすめです。希望の借入条件や基本情報を登録するだけで、融資可能な銀行から直接プランの提案を受けられます。複数の銀行の仮審査をまとめて受けられるので、借入希望額が大きくて審査が不安な方にもおすすめです。
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オーバーローンの家でも、預貯金で完済したりフリーローンを利用するなど売却する方法はあります。できるだけ負担の無い方法を選び、満足のいく売却につなげましょう。また、家の売却はなかなか買い手が付かない、大幅な価格交渉をもちかけられるなど思い通りにいかないことも多いもの。売り急ぎを避けるため、余裕を持ってスケジュールを組むことも大切です。
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オーバーローンは家を売る際の大きな障害ですが、解決策はいくつかあります。オーバーローンだからといって売却を諦める必要はありません。預貯金やフリーローンを活用して残債を完済する方法や、住宅ローンの残債を上乗せして新しい家を購入する住み替えローンの利用などが考えられます。また、売却の際には不動産会社の選定や費用の削減、税金の特例を活用する方法もあります。オーバーローンの解消に向けて、適切な方法を選択し、スムーズな売却を実現しましょう。さらに、クラウドローンを活用すれば、効率的に低金利のフリーローンを見つけることができます。家の売却は計画的に行い、成功に向けて準備を整えておくことが大切です。